いすゞとして初となる、1トン積みピックアップトラック「いすゞD-MAX」のバッテリーEVモデル「D-MAX EV」が、4月28日よりタイで生産開始した。同車はいすゞのBEVの世界戦略車として、2025年夏より欧州主要国で先行発売を予定する。
文/フルロード編集部、写真/いすゞ自動車
タイで生産開始した「D-MAX EV」
「D-MAX EV」は、いすゞ初のBEVピックアップトラックとして昨年の3月27日~4月2日、タイのバンコクで開催された「バンコク国際モーターショー」で参考出品車として公開された。
同車はいすゞのBEV世界戦略車として、ピックアップトラックのマザー工場、いすゞ自動車・サムロン工場(タイ王国サムットプラカーン県)で量産化の準備を進めてきたが、このほど左ハンドルモデルの生産を開始し、先行して導入を予定していた欧州主要国へ出荷を行なう。
また、今年の年末からは右ハンドルモデルの生産も開始し、2026年から英国で販売を予定している。
さらに今後、タイや豪州といった地域においても各国・地域のクルマの使われ方やインフラの整備状況など、市場特性やニーズに対応しながら展開エリアを順次拡大していく見込みだ。
「D-MAX EV」は、タフな基本性能はそのまま、新開発のeアクスルをフロントとリアに搭載したフルタイム4WDで、高い悪路走破性およびBEV特有の低速トルクがもたらす力強い加速感、低騒音・低振動を実現。
搭載する駆動用モーターの最高出力/最大トルクは140kW(190PS)/325Nmで、最高出力は最新の「RZ4F」型ディーゼルエンジンモデル(120kW/3600rpm)を上回る。
また、搭載する66.9kWhの大容量の駆動用バッテリーにより、1充電あたり263km(WLTPモード)の航続距離を実現しているほか、重いバッテリーを搭載するBEVであるが、最大積載量は1010kgで、1トン積みを確保。自家用から商用まで幅広いニーズに対応できるトラックとなっている。
なお、日本市場への投入も気になるところだが、残念ながらディーゼルモデルと同じく今のところ予定はない……。
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