ブリヂストンは、新たなプレミアムと位置付ける商品設計基盤技術「ENLITEN」を搭載したタイヤを展開している。
これは、タイヤ重量を大幅に軽量化し、省資源化やタイヤの転がり抵抗を大幅に低減することで、環境負荷を低減すると共にハンドリングなどの運動性能との両立を可能にするタイヤ技術のこと。
これまで乗用車タイヤで普及が進んでいたが、このところトラック・バス用タイヤにも採用が加速している。ちなみに「ENLITEN」はエンライトンと読むそうだ。
文/トラックマガジン「フルロード」編集部
写真・図/ブリヂストン
「ENLITEN」を搭載したトラック・バス用タイヤ
ブリヂストンは、2025年1月10日に発表したトラック・バス用オールシーズンタイヤ「M899」に続き、7月28日、商品設計基盤技術「ENLITEN」を搭載した小型トラック・バス用タイヤ「DURAVIS M807」「ECOPIA M812Ⅱ」を発表。今年9月より発売する。
「DURAVIS M807」は、市街地走行やストップ・アンド・ゴーの頻度が高い運行形態の車両向けに、摩耗ライフ性能にエッジを効かせ、雨天時におけるウェット操安性や低燃費性能も高い次元でバランスさせた商品である。
パターン部のブロック剛性・接地面積をアップ、同時にサイプを増やすことで摩耗ライフとウェット性能向上を両立した「デュアルグルーブワイドパタン」を搭載。
また、タイヤの骨格であるケースの発熱を抑制し、転がり抵抗を低減する「ロウ・サーマルケース」を採用することで、従来品「DURAVIS M804」対比で摩耗ライフを15%向上、ウェット加速タイムを10%短縮、転がり抵抗を11%低減した。
小型トラック・バスの運行において、さまざまな路面での安心・安全な運行を支えるとともに、高い経済性を追求している。
いっぽう「ECOPIA M812Ⅱ」は、稼働時間や走行距離が相対的に長いルート配送を担う車両に向け、低燃費性能にエッジを効かせた上で、背反する摩耗ライフ性能とウェット制動性も高次元にバランスさせた商品である。
トレッド部のゴムに、低転がり性能特化ポリマー、耐摩耗性能特化カーボン、さらにウェット性能向上剤を新たに配合した「LT専用ECOタフコンパウンド」を採用。従来品「ECOPIA M812」対比で転がり抵抗を3%低減、摩耗ライフ10%向上、ウェット制動距離を8%短縮し、環境性能と経済性/安全性を両立している。
また8月1日には、日野デュトロの新車装着タイヤとして「ENLITEN」を搭載した「ECOPIA R217」を納入したことを発表するなど、このところENLITEN技術を採用するトラック・バス用タイヤが続々と登場している。
【画像ギャラリー】「ENLITEN」技術を採用するブリヂストンのトラック・バス用タイヤ(6枚)画像ギャラリー
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