脱炭素輸送をグローバルに
セントロ製のBEV商用車は公共サービスやラストマイル輸送など様々な用途で活用され、北米とヨーロッパ、日本を含むアジア諸国など25か国に展開されている。
スケーラブルで非中央集権的な生産と、スマートな運転ソリューションの提供を掲げる同社は、ゼロエミッション商用車のフルラインナップを目指している。また7月にはBEV商用車を補完するために、電動カーゴバイクを製造するドイツ企業にも出資した。
電動カーゴバイク(「バイク」といっても低速の貨物用電動4輪車だが)の「アントリック・ワン」を製造するアントリック社は、ドイツのボーフム大学からスピンオフした企業。セントロはドイツで同社のバイクを製造し、グローバルに展開する予定だ。
商用車メーカーがカーゴバイクの製造に乗り出す理由として「モノとサービスの輸送において万能の車両は存在しない。広範な用途に対応するためには、広範な車両を揃える必要がある」と説明する。
このように商用輸送の脱炭素化にコミットしているいるセントロは、これまで小型~中型のBEV商用車の開発を行なってきた。しかし、大型車では要求されるエネルギー密度が高く、バッテリーより有利とされる燃料電池を採用した。
セントロの会長兼CEOのピーター・ワン氏は、LMH864に関して次のようにコメントしている。
「私たちはBEV商用車のラインナップ強化に注力していますが、大型車によるヘビーデューティな輸送や長距離輸送、短い充填時間が必要な輸送などの用途では水素燃料電池が最適な技術になると信じています。
LMH864の航続距離と充填時間はディーゼルトラックと同等です。このため長距離輸送や重量物輸送、あるいはエネルギー消費が激しいのに充電できる機会が限られている輸送などに適したトラックとなります。
セントロはLMH864によりゼロエミッションのサステナブル車両に新しい選択肢を提供します。電動車両のフルラインナップと共にCESでこの車両を紹介する日を楽しみにしています」。
CESのセントロブース(西ホール5840)ではLMH864がセンターに展示される予定で、併せて「ロジスター」シリーズなど電動の商用車の全ラインナップを展示する。
【画像ギャラリー】あまり知られていないけど日本でも走っているセントロの電動商用車(11枚)画像ギャラリー
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