スイッチひと押しで内部も外部も自動洗浄! ダイフクプラスモアが開発した「ごみ収集車用洗車機」がすごい!

スイッチひと押しで内部も外部も自動洗浄! ダイフクプラスモアが開発した「ごみ収集車用洗車機」がすごい!

 洗車機大手のダイフクプラスモアが塵芥車(ごみ収集車)の内部&外部を自動洗浄するシステムを開発。5月28日〜30日開催の「2025NEW環境展」で公開された実機をレポートした。

文・写真/トラックマガジン「フルロード」編集部

新オプションで機能が向上した内部洗浄装置「シャワーホッパー」

昨年登場し、すでに複数の導入実績があるというシャワーホッパー。車両位置を測定するセンサーなどを備えた門型フレームの中央に備わる回転式ノズルユニットから高圧水を噴射する
昨年登場し、すでに複数の導入実績があるというシャワーホッパー。車両位置を測定するセンサーなどを備えた門型フレームの中央に備わる回転式ノズルユニットから高圧水を噴射する

 ダイフクプラスモアが出品したのは塵芥車の内部洗浄装置「シャワーホッパー」と外部洗浄装置「パラレルウォッシャー」の2モデル。

 シャワーホッパーは昨年発売した塵芥車内部洗浄装置で、今回は新開発のオプション装備を搭載してさらに機能を向上した。

 使い方は簡単で、所定位置に塵芥車を配置し、車格(2トン車級、4トン車級など)や装置種類(回転板式、プレス式など)を選んでスタートボタンを押すと、高圧水を噴射するノズルを搭載した機器が自動洗浄を開始する。

 MHPS(マルチ・ハイ・プレッシャー・システム)と呼ばれるノズルユニットは直線と拡散の2タイプで構成され、テールゲート内、ホッパーの裏側、さらに荷箱内を扇状にスイングしながら洗浄。

 荷箱の奥の高圧水が届きにくい部分や、しつこい汚れを落としたい時に使える手動洗浄ハンドガンも備わる。

 これまで塵芥車の内部は、収集&処理場への運搬を終えて帰ってきた作業員が行なっていたが、時間がかかるし、汚れが飛び散ったりもするしで、作業員の負担軽減が課題となっていたという。

 そこで同社が洗車機メーカーとして培った技術を活かしてシャワーホッパーを開発した。塵芥車の内部専用の洗車機は日本初で、手洗いと比べ作業時間は比約30%短縮、水量は約20%減少。作業員の負担軽減に寄与する。

 なお今回のNEW環境展では車両情報を登録したQRコード入カードを読ませることで車両情報入力を自動化する機能と、洗車後の土間の自動洗浄を行なう機能という、2つの新機能が公開された。どちらも今年発売でオプション対応という。

今年新登場した外部洗浄装置「パラレルウォッシャー」

こちらは今年発売のパラレルウォッシャー。車両を挟むように立つ2本の柱が本体で、上部に片側2本ずつ備わる可動式ノズルから高圧水を噴射する
こちらは今年発売のパラレルウォッシャー。車両を挟むように立つ2本の柱が本体で、上部に片側2本ずつ備わる可動式ノズルから高圧水を噴射する

 塵芥車の内部洗浄装置であるシャワーホッパーに対し、外部洗浄装置として開発されたのがパラレルウォッシャー。今年発売の新製品である。

 同装置は、センサーを内蔵した2本のポールの間を塵芥車で通過しながら、外部を自動洗浄するもの。シャワーホッパーユーザーの「外部を洗える装置はないのか?」という声に応えて開発された。

 普通の洗車機とは大きく異なるメカニズムで、ポールの上部に高圧水を噴射するノズルを搭載。洗車機ではなく塵芥車が動いて、各部を洗浄する。所要時間は4トン車で1回約40秒。少ない水量で手が届かない天井も含めた車両全体が洗浄可能だ。

 塵芥車業界は美観にこだわるユーザーが多く、内部とともに外部も短時間で効率よく洗いたいというニーズは多いという。労働環境改善やドライバー不足が深刻化する中、負担軽減や節水に寄与するパラレルウォッシャーも注目されそうだ。

 なお、パラレルウォッシャーは塵芥車以外の特装車(ダンプ、ミキサー、タンクローリ、脱着ボディ車)でも使用可能。車格は2〜4トンクラスまでに対応している。

【画像ギャラリー】洗車機メーカーのノウハウが満載! ダイフクプラスモアの塵芥車用内部&外部洗浄装置のディティールをチェック!(12枚)画像ギャラリー

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