UDトラックスの大型トラック/トラクタ「クオン」ならびに、いすゞ自動車のトレーラ牽引用トラック「ギガトラクタ」が4月1日、一部改良を実施した。いずれもサイバーセキュリティと車載ソフトウェア更新に関するものが中心で、2021年に改正された新しい保安基準へ対応している。
文/トラックマガジン「フルロード」編集部
写真/いすゞ自動車、UDトラックス、フルロード編集部
保安基準のサイバーセキュリティ対策に適合
UDクオンの単車型/トラクタ車型と、いすゞギガのトラクタ車型は、共通のプラットフォームを用いており、改良内容も同一である。ただし、クオン7速MT車とギガCYJショートキャブ・フルトラクタ(いずれもいすゞ藤沢工場での生産モデル)は対象外である。
今回の改良モデル(2025年型)では、車両のサイバーセキュリティ対策、車載ECUのソフトウェア更新時の不正対策をそれぞれ盛り込んだ、新しい保安基準(2021年1月改正)に対応したものだ。
サイバーセキュリティ対策は、ハッキングや不正アクセスによって車両の電子制御ユニット(ECU)や車載ネットワークが破壊あるいは書き換えられることで、クルマが制御不全になったり情報が奪取されるなどの被害を防ぐものである。
これには、車両自体の基準適合とともに、車両の一生を通じて継続的にサイバーセキュリティを保つための、自動車メーカーにおける業務体系(CSMS)の確立も含まれるという、かつてない内容である。つまりサイバー攻撃の進化に対応するためのプロセスと業務内容を整え、それが有効に機能し続けられる社内体制を維持することも、基準適合の条件となっているのだ。
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