1人のドライバーがより多くの荷物を運べるようになれば、物流の2024年問題の解消に役立つのではないか……。単純かもしれないが説得力のある話である。
そこで国土交通省が旗振り役になって「ダブル連結トラック」や「スワップボディ」など高効率な輸送を推奨しているわけだが、そのためにはまずドライバーに「現物」に慣れてもらわなければならない。
ところが日本の大型トラックは、トレーラ主体の諸外国と異なり、荷台が固定された「単車」と呼ばれる車両が主体。そこで、単車トラックからトレーラへのステップアップを支援しようと、トレーラメーカーの日本トレクスが一肌脱ぐことに……。
4月に開校するトレーラのドライビングスクールとは一体どんなものだろうか?
文/トラックマガジン「フルロード」編集部、写真/日本トレクス・フルロード編集部
愛知県豊橋市でトレーラのドライビングスクールを開校
極東開発工業のグループ会社である日本トレクスは、物流の2024年問題解決へ向けた新たな提案として、ドライビングスクールを4月より開校すると発表した。
日本トレクスによると、「以前よりお客様から『「現物に触れて導入を検討したい』『トラックからトレーラへのステップアップを支援して欲しい』といった声を多数頂いておりました。
トレーラメーカーが実際の車両を使用してドライビングスクールを開校することによって、2024 年問題解決への方策の一助になればと考えております」とのこと。
場所は、愛知県豊橋市の「とよはし人材育成センター」の教習コースで、ちなみに同センターは、産業人材育成の拠点として、少人数から100名程度までさまざまな用途に対応可能な会議室、教室、講堂のほか、フォークリフト運転講習や大型自動車教習が実施できる屋外フィールドおよび自動車教習コース、広大な屋内フィールドが利用できる実習棟を備え、ドローン操作ライセンス国家資格制度の実地試験など、各種試験、研修、講習などに活用されている。
4月の開校当初はセミトレーラを使用した講習から開始し、順次ダブル連結トラックやスワップボデーの講習も始めていく予定。
ドライビングスクールの研修項目は?
セミトレーラでの研修は、トラクタ&セミトレーラ1セットを使用し、時間は9:30~16:30。研修項目は、トレーラの基礎知識(座学)、同乗体験/連結体験/長さを知るetc、走行の基礎知識(右左折・進路変更)、昼食(トレクスが準備)、後退操作(直線・クランク)、後退操作(方向転換)、総合走行……となっている。
日本トレクスでは、トレーラを導入しようとしている企業、トラックからトレーラにステップアップしたいドライバー、初心者トレーラドライバーの習熟教習……などを推奨している。
申し込みは企業単位で受け付けており(推奨参加人数4名)、受講費用は参加人数に関わらず8万8000円となっている。
もちろん、教習を受けても牽引免許が取得できるわけではないが、トレーラメーカーが行なうトレーラに特化したドライビングスクールを受講することで、参加企業やドライバーにとってトレーラがぐっと身近な存在になるのではないか。
問い合わせは、日本トレクスHP内のドライビングスクール問い合わせフォーム、もしくは同社の担当営業まで。
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