EVモーターズ・ジャパンは、北九州市若松区に国内初となる商用EV専用の最終組み立て工場「ゼロエミッション e-PARK」を建設中だが、その第一期工事が2023年12月に完了した。
同工場では、現在中国メーカーに依頼しているEVの組み立て工程などを順次移行し、国産商用EVの量産体制の構築を目指した生産を予定する。
文/トラックマガジン「フルロード」編集部、写真/EV モーターズ・ジャパン・フルロード編集部
体験型複合施設を目指す「ゼロエミッション e-PARK」
EVモーターズ・ジャパンは商用EV車両の生産を中国メーカーに委託して国内向けに供給するビジネスモデルとして2019年にスタートした企業で、主力商品のEVバス(小型コミュニティバスや大型路線バス)や、商用EVバン・トラック、EVビジネスバイク(トライク)などを展開するメーカーである。
スタートアップ企業ながら主力のEVバスは、すでにさまざまなバス事業者等に納車が始まっており、EVモーターズの認知度は徐々に広まりつつある。
また、2023年2月には消防車メーカー国内最大手のモリタホールディングスと資本業務提携契約を締結したことでも知られ、消防車に適した独自のEVシャシーの開発が今後両社の間で進められていくと見られている。
ファブレスメーカーとしてスタートしたEVモーターズだが、こうしたEV需要の拡大を受け、生産性を高めるため北九州市若松区に最終組み立て工場「ゼロエミッション e-PARK」の建設を2023年4月に着手。同年12月に第一期工事が完了し、最終組み立て工場の一部と検査棟が完成した。
また現在第二期工事も始まっており、完成車の走行確認や耐久テストのコースとして使用する試運転コースと、社員用のオフィス棟が2024年中に完成する予定だ。
第一期工事完了を受け、まず2月から受入れ時検査及び出荷前検査を開始。4月からはEVバス車両への架装も開始する。その後は生産設備を順次導入して量産化に向けた準備を進め、最終的に年産1500台を目指す計画だ。
なお、e-PARKの稼働は風力発電やソーラー発電を活用した自立発電で賄うほか、EV体験(試乗/試運転)、工場見学、EV資料館なども楽しめる体感型EV複合施設としての利用も見込むという。
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