原油価格高騰に加え首都高が4月1日に料金値上げ! 深刻化する輸送コスト増で日本の物流は死に体!?

大口・多頻度割引率の拡大と深夜帯割引の適用

 いっぽう物流を支えるクルマの負担を軽減する目的で、「大口・多頻度割引」の割引率は現行の最大35%から45%まで拡充される。

 その内訳は、車両単位割引の基本割引を最大20%から25%とし、中央環状線(C2)の内側を通行しないぶんの利用料金は最大5%から10%まで拡充される。大口・多頻度割引の契約単位割引においては現行の割引率10%から変更はない。

割引率が最大35%から45%に拡充される大口・多頻度割引
割引率が最大35%から45%に拡充される大口・多頻度割引

 なお契約単位割引を受けるには、事業者の1カ月の利用額の合計が500万円以上且つ、1台あたり平均3万円以上が条件。中小企業にとってはこの条件を一企業で満たすのはなかなかむずかしいが、事業協同組合で割引を適用することも可能だ。

 また、4月1日からは首都高速道路では導入されてこなかったETC車の「深夜割引」が開始される。適用時間帯は、NEXCO3社が管理する深夜割引対象道路と同じ、午前0時~午前4時までの間。割引率はNEXCOの30%よりも低い20%となる。

 深夜割は大口割やマイレージ割などと違い登録不要で、条件さえ満たせばだれもが受けられる割引措置だが、トラックの時間調整が社会問題化した過去もある。

 NEXCOの深夜割が50%から30%(平成14年4月以降)になってからは減少傾向にはあるが、半額割引があった当時は、時間調整のためPA・SAなどから溢れたトラックが本線上にまで停車している姿はよく見られた光景だ。

 今般の深夜割の導入で周辺道路に悪影響が及ばないか懸念材料は残る。

横浜・川崎⇔常磐道区間を走行する際の千葉外環迂回利用割引の導入

 また新年度からは首都高の横浜・川崎エリアのIC⇔常磐道ルートにおいて外環(東京外かく環状道路)の高谷JCT⇔三郷JCT間へ迂回した際、首都高料金と同額になる割引制度も始まる。

 割引は「首都高の湾岸線または横浜・川崎エリアの出入口を発着」「外環千葉区間のみを迂回して常磐道を利用」「料金所を同一にETC無線通信により通行」の条件をすべて満たした車両に適用される。

 横浜・川崎エリアの出入口とは、湾岸線の葛西IC以西、羽田線の空港西IC以南、横羽線、三ツ沢線、狩場線、大黒線、川崎線、横浜北線、横浜北西線の各ICとなる。

 なお各接続道路との連続利用もOKとなり、たとえば常磐道→6号三郷線→外環千葉区間→湾岸線→狩場線→保土ヶ谷バイパスといったルートにも同迂回割引が適用される。

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