i Laboが出品した水素エンジン用シリンダヘッド。横倒しで展示されており、上にみえるのはインテークマニホールド、その下がシリンダヘッドである。手前のヘッドカバー(搭載時は上面にあたる)にはイグニッションコイルの一部がみえている
同じくi Laboの水素エンジン用シリンダヘッド。こちらはピストン側からのアングルで、吸気・排気各2バルブの中央にスパークプラグがある。なお、右端にみえるのは、イスラエル企業が開発したフリーピストン式2ストロークレシプロエンジン。i LABOが水素エンジン化して定置式発電機用エンジンとして提案していくという
i Laboが出品した「水素コンバージョン」化されたいすゞフォワード・Fカーゴウイング。環境省の令和3年度「水素内燃機関活用による重量車等脱炭素化実証事業」の実証試験車で、キャブバックに圧力70MPa(メガパスカル)の水素タンクを搭載。側面衝突対策を行なえば、空いたままのシャシーフレームサイドが活用できるはずである
ウェストポート・フューエル・システムズ(WFS)が開発したH2HPDIの高圧インジェクタ。同心針弁式のインジェクタは、微量の火種用軽油と水素燃料が噴射できるようになっている。シリンダヘッドやピストン(燃焼室を含む)、吸排気バルブなどはベースのディーゼルエンジンをそのまま使う
WFSブースでは、H2HPDIで水素ディーゼル化したスカニアDC13型エンジンも展示された。これは2022年9月にハノーバーIAAで初公開された際に展示していたものである
H2HPDIを搭載したスカニアDC13型エンジンは、ヘッドカバーをカットしてシリンダヘッドがみえるようになっており、高圧インジェクタやガスレールのそれぞれ一部がみえる。赤く塗られたユニット、部品、配管が燃料噴射にかかわる部位で、写真の手前にH2制御モジュール(GCM)がみえる
H2HPDIを搭載したボルボFH4×2セミトラクタベースのデモンストレータ(写真:Westport Fuel Systems)
ハノーバーIAA2022トランスポーテーションで公開された米・カミンズの水素直噴ディーゼルエンジン「B6.7H」(6.7リッター直列6気筒)コンセプト。同社の水素エンジンは、予混合気オットーサイクル、筒内直噴オットーサイクル、筒内直噴ディーゼルをそれぞれ展開する予定で、供給先のニーズに対応する。また大型車用エンジン「X12」(11.8リッター直列6気筒)でも水素エンジンを展開する方針だ
同じくハノーバーIAA2022トランスポーテーションで公開された伊・イヴェコの次世代エンジン「XC13」(12.9リッター直列6気筒)。展示品は水素エンジンではないが、XC13はディーゼル・天然ガス・水素の各燃料に当初から対応した設計で、水素エンジンは天然ガス仕様のマルチポート噴射オットーサイクル予混合気エンジン・XC13NGがベースになるという
同じくハノーバーIAA2022トランスポーテーションで公開された中国・■柴動力(ウェイチャイ・■はサンズイに維)の15リッター水素エンジンコンセプト。予混合気オットーサイクルとみられる。ウェイチャイの水素エンジンは、22年6月に同国で発表された13リッター直列6気筒が最初である