純ディーゼルでもCO2は減らせる!! 大型トラック「スカニアSUPER」の新開発パワートレーンを探る!

ほとんど別物の新DC13エンジン

スカニアSUPERの新型ディーゼルエンジン・DC13型。型式やボアスト、圧縮比は従来と同じだが、ほぼ別物のエンジンである
スカニアSUPERの新型ディーゼルエンジン・DC13型。型式やボアスト、圧縮比は従来と同じだが、ほぼ別物のエンジンである

 まずエンジンだが、「DC13」という型式名は従来の12.7リッターエンジンと同じ、それどころかボア・ストローク、高圧縮比(23.0)も共通である。しかし、ディーゼル燃焼デザインと燃料噴射制御を一新するとともに、動弁駆動にDOHCを採用(従来はOHV)して吸排気バルブ作動の正確性を向上、高圧燃料噴射システムと固定容量ターボも変更するなど、ほとんど別物となっている。

 排ガス後処理は、ターボ出口の直後とエキゾーストエンドの2ヵ所に尿素SCRを設置するスカニア独自方式を用いており、NOx浄化性能アップとアドブルー消費量の節減を両立させた。むろん現行の欧州Euro-6ステップE排出ガス規制対応で、日本の平成28年排出ガス規制にも適合している。

 出力バリエーションは現在4種あり、420馬力仕様(最高出力420PS/1800rpm・最大トルク235kgm/900~1280rpm)、460馬力仕様(最高出力460PS/1800rpm・最大トルク255kgm/900~1290rpm)、500馬力仕様(最高出力500PS/1800rpm・最大トルク270kgm/900~1320rpm)、560馬力仕様(最高出力560PS/1800rpm・最大トルク286kgm/900~1400rpm)がある。ただし日本市場向けは、500PSを除いた3仕様だ。

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