物流の2024年問題を目前に運送業の価格転嫁の厳しい現状が明らかに!!  中小企業庁が価格交渉の調査結果を発表

下請Gメンのヒアリング等によるトラック運送業の生声

 最後に、下請Gメンがトラック運送業へヒアリングした生声を紹介していく。まず改善されたという声は、

「2022年9月に価格改定要請を行ない、燃料費および労務費ともに改定された」

「初夏に取引先よりガソリン代の値上がり分について認めるという申し出があった。また、残業代についても、口頭での申し入れにより10%程度の値上げを認めてくれた」

「2022年秋に、燃料費をはじめとしたコスト上昇分の値上げ要請を行ない、現在は取引先からの回答を待っている。ある程度は認めてもらえる見通し」

 いっぽう芳しくなかったケースは、

「3年前より運賃が上がっていないこともあり、夏にガソリン代、労務費の値上げを口頭により求めたが、一切相手にしてくれず、何%アップという話までいかない。取引先からの残業代は、時間単価で最低賃金を下回っており、不足分は自社が負担している。荷主からの運賃が厳しいため自社への付帯業務料や料金を削減しようとする。運賃を下げられることもある」

「2022年春より運送価格が改定されたが、改定価格も10%程度上乗せ価格で、なぜその金額になのか全く理解できない金額である。ただ『価格の見直しをしました』だけの内容で、軽油価格の上昇分が全く転嫁できない。労務費等その他の経費の反映もできない」

「燃料代高騰分を2022年春に交渉。回答がなかなか届かず、数回電話もしたが『上司と相談する』等で、結局回答はなかった」

「2022年夏月頃に取引先から燃料サーチャージを導入すると連絡があった。実際に支払われる金額が、元々の取引金額に関係なく毎月増減して、説明を求めても『わからない』『教えられない』と繰り返すだけ。燃料サーチャージ料金の根拠も、いつまで支払ってもらえるかもわからず、委託先への配分もできず困っている」

 などとなっている。

 トラックドライバーの労働環境の改善には、荷主企業の理解と協力が不可欠だが、こんなテイタラクでは「物流の2024年問題」は必ず起きる。そのとき痛い目に遭うのは、価格転嫁・価格交渉にも応じない傲慢な荷主企業であることを肝に銘じるべきだろう。

【画像ギャラリー】2022年の価格交渉促進月間(9月)フォローアップ調査の結果(4枚)画像ギャラリー

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