多賀まりお氏は現在インドにいるのですが、その多賀氏からたったいまメールが入りました。以下は、その速報です。(キャップ)
インドに新ブランド「バラットペンツ」
ダイムラーは17日、インド南部タミルナド州の都市チェンナイ(昔のマドラス)に建設中の新工場でインド国内市場向けの新ブランド「バラットベンツ」(BHARATBENZ)を発表しました。バラットはヒンディー語でインドを表し、ジャパンに対するニッポンの近いイメージのようです(ベンツはベンツですね)。今年6月に完成予定の同工場で現地法人のDICVが来年後半から生産を開始する同ブランドのトラックは国内向けに低価格を狙ったもので、GVW6tから49t級をラインナップ。このうち6tから9t級の小・中型車は三菱ふそうのモデルがベースとなります。具体的にはキャンターの輸出用現行キャブをファイターのシャシーに組み合わせて新開発されたもので、低価格化のためエンジンは4気筒自然給気の4D34型。排ガスはユーロ3のほか昨年10月から都市部で規制のはじまったユーロ4への対応を検討するとしています。
左から新ブランドを発表する現地法人DICVマーク・リストセラー社長、アンドレアス・レンシュラー ダイムラートラック部門責任者、ディーター・チェッチェ ダイムラー会長
小型と中型の間のいわゆる中間車型は以前国内でもFH系がファイター・ミニヨンという名称で展開されていましたが、現在はキャンター系が補完する形で消滅。インドネシアでは現在も先々代キャブを使ったFH系が生産されていますが、バラットベンツのモデルはこれとは異なります。ダイムラーは約800億円もの投資をしてインド市場に殴りこみをかける格好で、相手はタタやアショカレイランドといった地元ブランド。バラットベンツのエンブレムをつけたキャンター(風)の新型車両にはボリュームゾーンの中型市場を狙う切り込み隊長として大きな期待が寄せられています。