東京は神田須田町のケンクラフトといえば、重機模型のホビーショップとしてよく知られています。店主であるケンさんこと高石賢一さんは、もちろん建機のことを知り尽くした斯界の第一人者。
そのケンさんが待ちに待っていたのが世界最大の建設機械展「BAUMA(バウマ)」であります。
果してどんな展示会なのか? 2022年10月24日から7日間開催された第6回のBAUMAの模様をレポートしてもらいました。
文・写真/高石賢一
*2022年12月発行トラックマガジン「フルロード」第47号より
BAUMA/バウマって何?
BAUMAはドイツ・ミュンヘンで3年に1回開催される世界最大の建設機械展のこと。今回はコロナ禍が少し収まってきたということで、4月開催の予定を2022年10月に遅らせての開催。
元飛行場跡地がメッセ会場なので重い重機も展示でき、実際400tクラスのショベルが会場に持ち込まれている。建設関係はショベル、ダンプ、クレーン等重機はもちろん、足場関係から始まりありとあらゆるものを見て商談できるイベントなのだ。
屋外では重機を動かすデモンストレーションも見ることができる。働く車のディズニーランド状態。じっくり見ていったら3日はおろか1週間でも足りないだろう。
今回は60カ国から200社が出展、世界200カ国から約42万5000人が来場したと主催者が発表した。ロシア、中国の参加や来場が激変したので3年前より少ないが、会場はすごい人だった。
会場内ではドイツビールとソーセージも楽しむことできる。リープヘルやCAT、コベルコ、コマツ、ノーテブーム等、メーカーのファンショップでは会場限定モデルや新製品、その他グッズ販売もあり、散財すること間違いなし。
ちなみに次回は3年後の2025年。2023年はラスベガスでConexpo、2024年はパリでIntermatが開催される。規模はBAUMAが一番だ。
重機メーカーのみならずトラックやトレーラメーカーも出展
BAUMAには世界中の重機メーカーだけでなく欧州のトラックやトレーラメーカーも出展している。気になった車両を紹介していこう。まずは会場真ん中の特等席に陣取る地元リープヘルの超大型ダンプT274(本記事トップ画像)。
最大積載量約380t積みの鉱山用ダンプ。タイヤの直径約4m、2階のベランダから運転している感じで、圧倒的なサイズ感に魅了される。電車にような集電装置が装備され、鉱山では架線から電気をもらい走行する。
メルセデスベンツ(ドイツ)はeActosとeArocsのプロトタイプ展示。見た目的にはグリルレスのタイプはマーベルのキャラクターっぽい印象。
バッテリーはリチウムイオン電池ではなくリン酸鉄リチウム電池を採用。酸化コバルトを使用しておらず安全で耐久性が高いという。2024年までには空力特性をさらに高め燃費向上を図るという。2024年には街を走っている計画だ。
ほかにトラック関係はダフ(オランダ)、イベコ(イタリア)、タトラ(チェコ)、ニュートン(イタリア)、ふそう(日本)等、スカニア、ボルボ、マンはメーカー出展はなかったが、架装メーカーがベースにしていたので、会場ではたくさん見かけることができた。
オフロード、鉱山用の大型ダンプではチェコのタトラ、3年前と同様大きなタイヤの4軸ダンプを2台展示。国産より一回り大きい。
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