トラブルが続出するも総延長830kmの厳しい行程を粛々とクリア! 日野チーム累積総合順位は16位に浮上【ダカールラリー2022】

トラブルが続出するも830kmの厳しい行程を粛々とクリア! 日野チーム累積総合順位は16位に浮上【ダカールラリー2022】

 今日のSS含めた総移動距離は830kmというから、東京から愛媛県松山市よりさらに遠く、今大会最長だ。

 日野チームスガワラは、ターボのブースト圧が上がらない、ゴール手前でパンクするなどのトラブルもあったが、粛々とコースをクリアし、累積順位も16位に浮上した。

 ダカールラリー2022も今日明日が正念場。さらなる高みを目指してHINO600シリーズが走る!

文/フルロード編集部・日野自動車・多賀まりお 写真/日野自動車・ASO

【画像ギャラリー】後半戦2日目は総移動距離830kmの今大会最長コースに挑んだ日野チームスガワラ。累積順位はさらにポジションアップだ!(9枚)画像ギャラリー

後半戦2日目は山間地が舞台

ステージ8は山間地の砂地が舞台。難しい砂丘郡も登場した。写真の車両はリヴァルドダカールチームのルノーC460ハイブリッド。同じハイブリッド車としても日野チームスガワラは負けられない

 後半戦の2日目の行程はアル・ダワディミ~ワディ・アド・ダワシール。途中の山間地で394kmの競技が行なわれた。

 ハイブリッドシステムを搭載した日野チームスガワラのHINO600シリーズは健闘してトラック部門18位で無事ゴール。この日までの累積順位を総合16位に高めて好調ぶりをアピールした。

 ダカール2022の後半戦は中南部に向かい、ルブアルハリ砂漠の北端部にあたるワディ・アド・ダワシール周辺の砂漠が山場と予想される。

 この日のSS(競技区間)はその手前、アル・ダワディミから166.45kmのリエゾン(移動区間)で移動してきた西南部の山間地が舞台となったが、前日に引き続き砂は柔らかく、埃も酷い中での厳しい戦いとなった。

この日も1〜4位を独占する圧倒的強さを見せたロシアのカマズチーム

今大会最長の830kmを粛々と走破!

 標高1000mほどの山間地からSSがスタート。路面は序盤から砂地で小さい砂丘も登場。砂は柔らかく、その後も難易度の高い砂丘が続いた。中盤以降は谷とワジ(枯れ川)の繰り返し。最後はトライアルのような岩場を登ってゴールに到達した。

 SSのゴール後もワディ・アド・ダワシールのビバーク地まで268.94kmのリエゾンがあり、総延長は830.29kmと今大会中最長のステージとなった。

HINO600はブースト圧が上がらないトラブルを抱えながらも、なんとか18位でフィニッシュ

 菅原照仁/染宮弘和/望月裕司組のHINO600シリーズは、ターボのブースト圧が思うように上がらない症状を抱えながらこの日のSSを走行。途中砂丘の頂きで亀の子になりかける場面もあったが、3人が協力して短時間で脱出に成功した。

 ゴール手前約20km地点では右後輪がパンクするなどトラブルもあったが、トラック部門18位の成績で走り終え、累積順位を16位まで高めることに成功した。

 明11日はワディ・アド・ダワシールを基点とするループコースで競技が予定されている。

埃の酷いステージから戻り、整備されるHINO600シリーズ

日野チームのメンバーのコメント

菅原照仁
 柔らかい砂の抵抗が大きく、一度砂丘の頂点でスタック。後輪にジャッキをかけて6分ほどで脱出できました。ゴール手前では砂っぽい路面の中に石があったようで右後輪をパンク。ちょっと悔しい一日でした。

染宮弘和
 スタックして砂を掘ったり、タイヤ交換作業をしたりと忙しいステージでした。ナビ席の下を排気管が通っているので、長いステージだとお尻が熱くなるのが困ります。

トラブルが頻発した長いステージを終え、安堵の表情を浮かべる染宮弘和

望月裕司
 惰性走行中の発電制御をカットして排気温度上昇の問題は解決。エンジンに負荷が掛かりすぎたようです。今日は何故かターボの過給圧が上がらなくて砂丘でパワー不足。これからチェックしてみます。

靴の中に溜まった砂を掃除する望月裕司

【従軍記者・多賀まりおの「ダカール2022」短信】
ダカールラリーはなぜ年初のスタートなのか?

 パリ~ダカール・ラリーには年初に寒いパリから避寒地のダカールに行こうというフランス人の遊び心が根底にあり、それを具現化した年初のお祭りイベントとして始まりました。

 ラリーがパリをスタートした90年代初めまでは元旦未明に行われるスタートセレモニーやパレードは年明けのパリの風物詩の一つだったのです。

 凱旋門からコンコルド広場までシャンゼリゼ通りを、青い回転灯を灯したオフィシャルカーやトラックの一群が隊列を組んでゆっくりと通り過ぎるさまは文字通り圧巻で、これに続く数百台の出場車両も沿道に詰めかけた大晦日明けの酔客から拍手や声援を受けながらパリを出発したものでした。

 年初の開催はダカールラリーを成功させた要因の一つでもあります。この時期にはモータースポーツを含めメジャースポーツの多くが開催されないため、報道に取り上げられやすいのです。

 そういうわけで1月初旬のスタートはダカールの絶対条件であり、開催国が変わっても守られてきました。

中東のサウジアラビア一国開催となってもパリダカが生んだポリシーは継承

 大変だったのは南米時代で、南半球では1月は初夏にあたり、40度を超える猛暑のほか地域によっては大雨が頻発。当地を訪れるには最適な季節ではなかったようです。現在のサウジアラビアはアフリカ大陸の東側に隣接し、緯度的にも北アフリカに近い。

 このため、気候的にはもとのアフリカ時代とほぼ同じですが、とりわけ北部の山間地は気温はそれほど上がりません。

 陽射しが強いため映像や写真では灼熱の砂漠のように思われるかも知れませんが、日中も風は意外に冷たいので人によってTシャツ姿だったりジャケットを着ていたりします。

 辛いのは夜の冷え込みで、テントで使う寝袋は気温数度に耐える冬用でも寒さで目が覚めることもしばしばです。モロッコやアルジェリアの山間地では霜が降りることもありましたから、そうした寒さを含めてアフリカに近い感じです。

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