ダカールラリー2022もいよいよ後半戦に突入。日野チームスガワラは9日目のステージ7で部門総合10位でゴール! 累積順位は総合17位と変わらないものの、後半戦の追撃に向けて幸先のよいスタートとなった。
文/フルロード編集部・日野自動車・多賀まりお 写真/フルロード編集部・日野自動車・ASO
【画像ギャラリー】後半戦初日で初のトップ10入り! 日野チーム、追撃に向けて幸先のいいスタートを切る(11枚)画像ギャラリー後半戦初日のステージ7で初のトップ10入り!
1月9日、ダカール2022はサウジアラビアの首都リヤド~アル・ダワディミ間でステージ7の競技を実施。いよいよ後半戦がスタートした。
ハイブリッドシステムを搭載したHINO600シリーズでトラック部門に参戦している日野チームスガワラは、昨晩遅くまでメカニックたちがリフレッシュした車両でこのステージを快走。同部門総合10位でゴールを果たした。同日までの累積順位は総合17位をキープしている。
この日の行程はまずリヤドから209.73kmのリエゾン(移動区間)で西進。アル・ダワディミ北方の山間地に設けられたSS(競技区間)スタート地点に向かう。
401.74kmのSSは全体にハイスピードだが路側に多くの石があったり、たくさんの交差するワダチが進路を惑わせる区間も……。先行車の巻き上げた埃で視界を奪われる場面もあった。
その後幾つか砂丘を越え、最後はワジ(枯れ川の底)の谷間を抜けてゴールに到達した。そこから97.73kmのリエゾンでアル・ダワディミのビバークに至る、総延長709kmあまりの長い一日となった。
エンジンの気がかりを残すも、柔らかい砂の高速ステージを順調に走破
菅原照仁/染宮弘和/望月裕司組が駆るHINO600シリーズは、休息日にキャパシタケースの揺動をさらに抑える調整とともに、リアサスペンションのセッティングを見直した。
これにより一層走りやすい状態に仕上がったが、この日はエンジンの排気温度やエンジンオイル温度が高めで推移したため、出力を抑えながら走行した。
また、新たに試した惰性走行中の燃料噴射で発電量を増やす制御はターボラグ解消の効果が感じられず、エンジン負荷の低減を図るべく途中からは制御をカットして走行した。
それでも順調なペースを保つとともに、ロードブックが指示するカップ(方位)が頻繁に変わる中で、ウェイポイント(通過を義務つけられたGPSの座標位置)を捕捉しながら進んでいくナビゲーションも正確にクリアし、トラック部門10位の好成績でゴールした。
10日はアル・ダワディミから南下して後半戦の難所とされるワディ・アド・ダワシールへ向かう。南西部の砂漠を舞台にいよいよ大会は山場を迎えそうだ。