eアクトロス600とヴェルト工場
eアクトロス600は2024年11月末に量産を開始したメルセデスベンツ・トラックスのフラッグシップBEV大型トラックで、「インターナショナル・トラック・オブ・ザ・イヤー(IToY)2025」にも選ばれている。
モデル名の由来となっている600kWhを超える大容量バッテリーと、内製の新型高効率eアクスルにより、総重量40トンで500kmを超える航続距離を実現した。法定休憩時間(欧州では4.5時間の運転につき45分の休憩が義務付けられている)中の充電が可能であれば、一日当たり1000kmを超える運行も可能だ。
1基当たり207kWhのバッテリーパック(合計3基)はリン酸鉄リチウム(LFP)電池を採用しており、長寿命を特徴とする。耐久性要件は従来型のアクトロスと同等で10年/120万km。この使用期間終了時にバッテリーは80%以上の容量を残存している必要がある。
欧州でゼロエミッション車などに認められる総重量の緩和分を含めて、最大44トンの連結総重量に合わせて設計されているが、北欧などでは国内法によりさらに重いコンビネーションが許可される場合もある。
1万人の従業員を雇用するヴェルト工場は「メルセデス・ベンツ」ブランドで最大のトラック組み立て工場で、1963年の設立以来、440万台のトラックがここで製造された。現在の製造車種は、アクトロス、アロクス、アテーゴ、エコニック、ウニモグ、ゼトロスなど。BEVトラックもディーゼル車と同じラインで量産されている。
【画像ギャラリー】長距離サプライチェーンの電動化を担う14台のeアクトロス600(5枚)画像ギャラリー
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