トラックもサイバーセキュリティ対策!? UDクオンといすゞギガトラクタが新しい保安基準に適合!

ソフトウェアアップデート対策

いすゞのギガEK・2軸4×2セミトラクタ。やはり内外装と仕様装備は従来を継承する
いすゞのギガEK・2軸4×2セミトラクタ。やはり内外装と仕様装備は従来を継承する

 ソフトウェアアップデート対策は、ECUのソフトウェアを更新する際に、危害を及ぼすソフトウェア、あるいは不正なソフトウェアでの更新を防止するものだ。

 この対策は、FOTA(ファームウェア・オーバー・ジ・エア、無線通信)によるソフトウェア更新の実用化を機に、国連の自動車基準調和世界フォーラム(WP29)で提起されたものだが、不正ソフトウェアの危険性に変わりはないため、無線・有線(サービス工場の整備用診断機を経由)の双方とも対策を義務化した。いまのところ有線アップデートのクオン/ギガトラクタも、これに対応したわけである。

 こちらの基準についても、自動車メーカーにおいて継続的かつ適正なソフトウェアアップデートを維持していくための業務体系(SUMS)の確立が含まれている。

 これら保安基準の内容は、自動車規格の基準調和を図る国連協定規則のUN-R155(サイバーセキュリティ対策)とUN-R156(ソフトウェアアップデート対策)を導入したもので、それぞれに含まれるCSMS/SUMSの業務体系も、ISOで規格化されている。

 また、保安基準の適用時期は、『新型車』と『継続生産車』および『FOTAの有無』で異なるが、クオン/ギガトラクタが該当する「FOTAなし継続生産車」は2026年5月からの適用で、1年前倒しでの基準適合となる。なお新型車やFOTAあり車は、すでに適用がスタートしている。

UDトラックスのクオンCD・3軸6×2トラック。ギガではトレーラ牽引用トラクタ車型のみ適用となるが、クオンでは単車型も同様の一部改良を行なっている
UDトラックスのクオンCD・3軸6×2トラック。ギガではトレーラ牽引用トラクタ車型のみ適用となるが、クオンでは単車型も同様の一部改良を行なっている

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