新しい商用車アライアンス誕生に繋がるか?
ヒョンデが大型トラック「トラゴ」の後継として「エクシェント」を発表したのは2013年だった。当時、「日本市場に投入するのでは?」という噂があったのだが、これは実現していない。
代わりに(というわけではないだろうが)2018年のIAAで燃料電池を搭載する「エクシェント・フューエルセル(FC)」を欧州市場に投入することが発表され、実際に2020年からスイス向けに輸出されている。また2021年には6×4トラクタを設定し北米市場にも投入された。
イヴェコは2019年にアメリカの新興トラックメーカー・ニコラと提携。同社の大型トラック「トレ」シリーズはイヴェコの「S-ウェイ」をベースに、BEVとFCEVの両方をラインナップする。ニコラの欧州市場撤退に伴い、欧州では「イヴェコ」ブランドの「S-eウェイ」に変更されたものの、車両としては同一である。
また、フォード・トラックスも2023年にカナダ製の燃料電池システムを搭載するFマックスを製造すると発表しており、大型車のゼロ・エミッション化においてBEVとFCEVの両にらみの戦略を採っているのがイヴェコ、ニコラ、フォード、ヒョンデの各社だ。
それぞれの方向性はある程度一致していると言え、開発競争が始まっているゼロ・エミッション大型商用車のイノベーションを加速する、新しい商用車アライアンスの誕生につながるのかが注目される。
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