「2030年にトラックの50%を電動化」は実現可能な目標
併せて、2023年の始めに発表された「スカニア・チャージング・アクセス」のサービスが開始された。これにより欧州12か国で充電ネットワークへのシームレスなアクセスが可能となる。
このサービスにはサインアップや月額課金は必要なく、サービスを利用したら料金を支払うシンプルなもの。利用条件は、少なくとも1台のスカニア車を保有しているということだけだ。充電ステーションを誰が運営しているかにかかわらず明確な料金が設定され、顧客が受け取る請求書はスカニアからの一本に統合される。
スカニアが属するトレイトングループも充電サービスの拡充を発表しており、スカニア・チャージング・アクセスがその第一弾となるようだ。同時に合弁企業のマイレンスとして公共の充電ステーションなどインフラ整備も行なっている。
欧州に限った話ではないが、持続可能で化石燃料フリーの輸送を実現するという現在進行形のプロセスにおいては、スカニアのようなメーカーが思想リーダーとしての役割も果たしている。
特に欧州と米国で変革が進んでいるのは、運送会社の持続可能性目標や当局による規制以上に、ディーゼル車に対するBEVトラックのコストパリティ(全体的なコストが両者で同じになる地点)が迫っているためだ。
「実際の現場でこのトラックを使えば、人々は充電に関する問題はないと認識するでしょう。大多数が必要とする航続距離は余裕を持って実現できます。弊社が運行パターンを分析したところ、都市部のダンプトラックや同じようなリジッド系の架装では、一日の走行距離はほぼ200km未満でした。
BEVトラックの潜在的なお客様はあらゆる所にいます。車庫に充電器があり、バックアップとして『スカニア・チャージング・アクセス』を備えれば、彼らにとって航続距離はもはや問題にはなりません。一部の企業は先行して数台を注文し、まずは電動化の経験を積もうとしています。
拡大する私たちのポートフォリオとインフラにより、2030年に販売するトラックの50%を電動化するというスカニアの目標は、確実に手の届く所にあります」。(同氏)
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