フランスのルノー・トラックスは「サーキュラーエコノミー」を体現するスペシャルシリーズとして、再デザイン・再ブランドを行なった中古トラック「Tレッド」を発表した。
トラックや部品の再利用・再生産は、新車製造に係る環境負荷を低減するだけでなく、設計時から耐久性を確保する必要があり信頼性が高まるほか、販売時も新車より納期が短い。メーカーのデザインチームによる特別な仕上げや、ソフトウェアアップデートによる安全性向上など、ユーザーにもメリットがある提案だ。
ルノーの「循環型アプローチ」は、日本メーカーにも参考になるところがありそうだ。
文/トラックマガジン「フルロード」編集部
写真/Renault Trucks
サーキュラーエコノミーを体現する「Tレッド」
フランスの大手商用車メーカーでボルボグループに属するルノー・トラックスは2023年9月14日、特別な中古トラック「Tレッド」を公開した。同社のフラッグシップで長距離輸送用大型トラックである「T」の名を冠するスペシャルシリーズだ。
持続可能性に焦点を当てたこの車両は、メーカーの「サーキュラーエコノミー(循環経済)」に対する取り組みを体現するもので、こうしたブランド化を通じてルノー・トラックスは新車販売だけでなく中古車・再生産パーツの利用も推進している。
環境性能を高めた新型トラックを投入することはもちろん重要だが、車両と部品の設計寿命を延ばし、長く使えるトラックを作ることも環境を守るためには必要なアプローチだ。
ルノー・トラックスの車両はすべて100万km以上を走れるように設計されているという。それより早く廃車となってしまうのは何故だろうか?
循環型のアプローチへコミットするルノー・トラックスは、車両の寿命を延ばしユーザーがもっと長い距離を走れるように、トラックの「陳腐化」と闘っている。
トラックとトラックドライバーの両方が不足しているのは日本に限った話ではない。ルノー・トラックスの中古トラックでは第3の特別なシリーズとなる「Tレッド」は、運送会社とドライバーの双方にとって、そのための解決策となることをルノーは訴求している。
このトラックは新しいデザインを与えられ、耐久性と効率性、そして「即納」を特徴としている。
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