企業風土の改革と「クルマづくり」の再定義
いっぽう企業風土としては、内向き・保守的・一方通行といった風土から脱却し、「お客様・社会のお役に立つことが自身の仕事である」との認識を、経営層をはじめとする全員が持ち、ありたい風土を目指して一人ひとりの意識と行動の変革を目指すとした。
そのために現場や販売会社、異業種企業との積極的な人財交流を推進する。また、協力し合う文化の土台として、社内における労使間の対話機会を増やし、心理的安全性を保つ職場環境づくりとして、ハラスメントの撲滅活動を継続して推進する。
同時に、手挙げ制によるプロジェクト参画など、一人ひとりの挑戦意欲を高める制度を拡充するとともに、職場環境の改善、ITツールの支給、スキルアップ教育など、人づくりへ積極的に投資して行く。
不正を二度と起こさないために「クルマづくり」のプロセスそのものを再構築・再定義する。中心となるチーフエンジニアの役割も再定義し、従来の開発中心ではなくプロジェクト全体を「経営」する立場を明確化する。
併せて、法規認証部門を開発部門から分離することをはじめ、牽制・チェック機能の強化や、身の丈に合った企画立案の徹底など、合理的なクルマづくりができるプロセスを策定し運用する。開発や認証・品質保証プロセスが適切に運用される仕組みを構築し、外部の目による実効性チェックを導入する。
法規を把握し、正しく解釈することはクルマづくりの大前提となるので、それを開発プロセスに取り入れる体制・仕組みを確立する。
「3つの改革」では人心を一新するとしているが、現在、新たな組織における人選を進めているところで、年内に公表する予定だ。
特に、組織・風土に関する課題や施策については、社内各組織の若手社員を変革の担い手として積極的に登用することで、全社横断的な改革を推進して行く。
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