12年前のショーは時代の変化を映していた! 電動化と空力改善と新興国モデルまで登場!!【プレイバック東京モーターショー2013】

2013年の新興国向け専用モデル

【UDトラックス】クエスター GWE
 新興国向け大型トラック。同年8月にバンコクでデビューした海外市場専用モデルで、ボルボグループの世界戦略車として開発されている。なお、GWEはセミトラクタ6×4駆動車を示す車型。キャビンは、クオンのそれをさらに拡幅したもので、国産車離れした堂々たるエクステリアは、東京でも大いに注目を集めた。シャシーはボルボの技術プラットフォームをベースに新規開発されたもの。

UDトラックス クエスター GWE(撮影:多賀まりお)
UDトラックス クエスター GWE(撮影:多賀まりお)

【三菱ふそう】FUSO FI(エフアイ)
 新興国向け中型トラック。ダイムラーのインド拠点で同年初から生産を開始した中型トラックで、キャンター、ファイター、メルセデスベンツ・アテーゴなどのコンポーネントを活用しながら新規開発された。FIは車両総重量12トンクラス車を示す車型で、現地製ダンプボディを架装した完成車が展示された。グローバル市場では「ふそう」ブランド、インド国内では「バーラトベンツ」ブランドで供給される世界戦略車となっている。

三菱ふそう FUSO FI
三菱ふそう FUSO FI

【日野】HINO 700 ZY
 新興国向け鉱山ダンプ。「700シリーズ」はプロフィアに相当する大型モデルだが、内需用公道モデルにはない高床4軸8×4車型・ZYをベースとする35トン積み鉱山ダンプである。ZY鉱山ダンプは第42回でも出品されたが、第43回ではメリトール(現在はカミンズが吸収合併)製ハブリダクションアクスルを採用、車両総重量50トンにも及ぶ新しい上位機種で、資源需要の高まりを反映していた。

【日野】HINO 700 ZY
【日野】HINO 700 ZY

【いすゞ】Mu-X(ミューエックス)
 新興国向けSUV。ショー直前の10月にMu-7の後継車としてバンコクでデビュー。海外市場専用ピックアップトラック・D-MAXのセパレートフレームシャシーに、スポーティかつラグジュアリーなワゴンボディを組み合わせたもの。同社では「ピックアップパッセンジャービークル」と称するが、実質的には上級中型SUVで、タイをはじめとする新興国での高級車志向が見てとれる。GM向けモデルも生産された。

いすゞ Mu-X
いすゞ Mu-X

2013年の市販車および市販予定車(当時)

【いすゞ】エルフCNG-MPI
 小型CNGトラック。東日本大震災では、被災地域での軽油供給が逼迫したが、圧縮天然ガス(CNG)を燃料とするトラックの運行はスムーズだった経験から、物流のレジリエンスを確保するアイディアとして、CNG車の活用を広めようという動きが盛り上がった。

いすゞ エルフ CNG-MPI
いすゞ エルフ CNG-MPI

【日産】e-NV200
 小型BEV商用バン。前年に米国でコンセプトカーを公開後、国内外で実証運行が進められていたBEVで、ショーでは2014年度からの国内生産と市販を予告。初代リーフと共通の電動パワートレーンを搭載していた。

日産 e-NV200
日産 e-NV200

【スズキ】新型キャリイ
 軽トラック。同年8月にフルモデルチェンジした11代目で、現行モデルである。10代目のセミキャブ型から再びキャブオーバー型へ戻り、荷台サイズはそのままに居住空間の拡大を実現。ショートホイールベース化によって小回り性も向上した。

スズキ 新型キャリイ
スズキ 新型キャリイ

次ページは : 2013年の車体・特装車メーカーの電動モデル

最新号

【特集】進化の極みへ ボルボFH2025年モデル フルロードvol.58 本日(9/10)発売!!

【特集】進化の極みへ ボルボFH2025年モデル フルロードvol.58 本日(9/10)発売!!

自動車雑誌ナンバーワンの「ベストカー」が自信をもってお送りする本格派のトラックマガジン!! 今号では…