肝に銘じるべき!! 令和6年中の事業用トラックの飲酒運転事故事例

肝に銘じるべき!! 令和6年中の事業用トラックの飲酒運転事故事例

 非常に残念だし腹立たしいことに、飲酒運転がなかなか減らない。本来なら運転者の鑑というべきプロドライバーにおいても、未だに飲酒運転が横行している実態がある。

 国土交通省が発信しているメールマガジン「事業用自動車安全通信」等から、このほど平和6年の事業用トラックドライバーによる飲酒運転事故事例がまとめられた。

 それによると事故を起こした後の呼気検査で飲酒運転が発覚したケースが目立つのだが、逆に言えば、事故を起こさなかったものの、危険な状態でトラックを運転している飲酒ドライバーはその何倍、何十倍もいるのではないかと推察できる。

 飲酒運転は絶対ダメだ。この事故事例を見て是非あらためて肝に銘じてほしい。なお、事故の類別の後の都道府県名は車籍地で、ついで発生日時を表記している。

文・写真/トラックマガジン「フルロード」編集部

事故後の呼気検査で飲酒が発覚

肝に銘じるべき!! 令和6年中の事業用トラックの飲酒運転事故事例
飲酒運転は事故を誘発しかねない

【酒気帯び衝突】福島県1月11日13時
 山形県山形市荒楯町の片側2車線の国道において、福島県に営業所を置く大型タンク車が乗用車に追突した。この事故により、乗用車の運転者が軽傷を負った。事故後、駆けつけた警察官が運転者の呼気を検査したところ、酒気帯び状態であることが確認された。

【酒気帯び】富山県2月8日20時
 岐阜県郡上市の高速道路のパーキングエリアにおいて、富山県に営業所を置く中型トラックが、途中のコンビニで購入した酒を飲酒し休息を取っていたが、運転者の目が覚めたため、乗務前点呼を行なわずに運行を開始した。その際、パーキングエリアの進入口を逆走したことにより、駆けつけた警察官により酒気帯び運転が発覚した。

【酒気帯び衝突】鹿児島県2月23日20時
 長崎県島原市の国道において、鹿児島県に営業所を置く大型トラックが信号待ちをしていた軽自動車に追突した。この事故により軽自動車の運転者が軽傷を負った。駆けつけた警察官が運転者の呼気を検査したところ、酒気帯び状態であることが確認された。当該運転者は、事故直前の午後7時から7時45分ごろまでの間、フェリーの乗船中に飲酒した模様。

【酒気帯び衝突】岩手県2月26日12時
 山形県新庄市において、縦列駐車中の岩手県に営業所を置く大型トラックが発進する際、後方の駐車車両に接触した。この事故による負傷者はいない。事故後、駆けつけた警察官が、運転者の呼気を検査したところ、酒気帯び状態であることが確認された。当該運転者は、同日午前7時50分頃に立ち寄ったコンビニにおいて朝食と酒類を購入して事故現場に移動し、午前8時30分頃飲酒し休憩に入った模様。

【酒気帯び衝突】千葉県2月29日22時
 新潟県妙高市の高速道路のパーキングエリアにおいて、千葉県に営業所を置く大型トラックが、休息中に車両の移動をさせようと後退した際に、側方に停止していた車両に接触した。この事故による負傷者はいない。事故後、駆けつけた警察官が、運転者に呼気検査したところ、酒気帯び状態であることが確認された

【酒気帯び物損】京都府3月5日19時
 兵庫県三木市のコンビニエンスストア駐車場において、京都府に営業所を置く大型トラックが飲酒し休息中、駐車枠変更のため車両を移動させた際に、駐車場内の構造物に接触した。この事故による負傷者はいない。事故後、駆けつけた警察官が、運転者に呼気検査したところ、酒気帯び状態であることが確認された。

【酒気帯び物損】長野県3月25日13時
 長野県松本市の市道において、同県に営業所を置く中型トラックがガードレールに接触した。この事故による負傷者はいない。事故後、駆けつけた警察官が、運転者に呼気検査したところ、酒気帯び状態であることが確認された。運転者は前日の夜に飲酒をしており、事故当日は遅刻したため乗務前点呼を受けずに運行を開始した。

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