ナニコレ珍カッケ~・イン・東京モーターショー
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コラム
頑張れ! シュードコリシスチス
今から5年ほど前、ドイツだったかチェコだったかの農業地帯を走っている時、目の前に広大なヒマワリ畑が拡がりました。ヒマワリは種から良質な油が採れるので、てっきり食用油用と思ったら、「そうじゃないよ、これはバイオ燃料用だよ」と言われて驚いたことがあります。バイオ燃料というと、ヒマワリやトウモロコシのように食料を原料としたものが知られていますが、やはり食料を燃料用に回せば、食料不足や価格の高騰を引き起こす恐れがあるし、日本のように狭い国土では、バイオ燃料用の大規模な耕作地を確保することはむずかしいのではないでしょうか。
そんな中、これも地味な展示ながら、東京モーターショーの会場でデンソーが研究している「微細藻類を使ったCO2吸収・バイオ燃料化の研究」を見つけました。これは、池や温泉に棲息する新種の藻「シュードコリシスチス」を用いて、CO2を吸収し光合成でデンプンをつくると共に、ディーゼルエンジンで使用できる燃料オイルを生成しようというもの。バイオ燃料を使って排出されたCO2は、藻に吸収され再び燃料に……。また、藻から燃料を取り出した後の搾りかすは、家畜の飼料その他に有効活用されるという、思わず「アッタマ、いい!」と言いたくなるような究極のリサイクルで、循環可能なバイオ燃料だと思いました。
現在、愛知県西尾市にあるデンソーの善明製作所内に、計3万3000リットルの培養プールを建設し、善明製作所で排出されるCO2や排水を使ってシュードコリシスチスの培養を行なっているそうです。今は出来た油を工場の燃料として使っていますが、2020年頃には自動車用燃料として利用することを目標に研究開発を行なっているんだとか。
「藻」なんていうと、非常に頼りなく思えますが、化石燃料の次の時代は、藻によるバイオ燃料が担うかもしれず、ここは「頑張れ! シュードコリシスチス」と応援しておきましょう。
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