トラッカーのための「道草」知っと講座

トラッカーのための「道草」知っと講座
河原の「枯れススキ」の真相に迫る
いまトラックの車窓から一番目につく「道草」といえば、やはり「ススキ」ではないだろうか。今朝のニュースでも箱根・仙石原のススキが見頃を迎えたと伝えていたが、秋の日を受けて、時には黄金色、時には銀色に輝くススキは、まさに秋の代名詞。「秋の七草」に数えられるのも当然である。
ススキは漢字で「薄」もしくは「芒」と書くけれど、茅葺屋根の「茅」も、もともとはススキの別名だったらしい。「茅」は、今では細い穂先の出るイネ科やカヤツリグサ科の植物の総称になっている。また、ススキの花穂を尾花という。そうです、「幽霊の 正体見たり 枯れ尾花」の尾花のことですね。ちなみにススキはイネ科ススキ属の多年生草本である。
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ススキは誰でも知っている植物だから、この「知っと講座」のように、素人のくせにいっちょまえに何がしかウンチクを垂れようとすると、ネタに困ることになるのだが、それもあっていろいろ調べていたら、スゴいことを発見してしまいました。私たちが「ススキ」と思っていた植物が、実は、ススキとは違う植物である可能性があるというのだ。何それ!?  確かにススキによく似た植物は多い。下写真の「パンパスグラス」もその一つだが、似ているものの、これはすぐ区別がつくだろう。
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ススキとほとんど見分けがつかない植物、それが「オギ=荻」である。そう「荻窪」とか「荻野さん」の「オギ」である。ちなみに「荻」という字は「萩」という字にもよく似ていて、「オギノさん」か「ハギノさん」かよく間違えてしまうのだが、今ここでその話を持ち出すと余計こんがらがってしまうので、またの機会にするけど、確かに「荻」という字は知っていても、「荻って何?」と言われてしまうと答えに窮してしまう、「荻」って案外ナゾの植物だったのですね、で、一体「荻」って何?
荻とは、ススキと同じくイネ科ススキ属であるものの、ススキとは別種の植物なんだそうだ。ススキとの外観上の一番大きな差異は、ススキがまとまって株状に生えるのに対して、オギは1本ずつ平行して生えるという違いくらいで、花穂を見た限りでは、とても素人には区別できないほどよく似ている。実際、下のオギの写真を見て「ススキがたくさん生えてるね」という人はいても、「これはオギだね」という人はほとんどいないのではないだろうか。
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ただ、オギは主として河岸のような湿地に生え、滅多に乾燥地には生えないという特徴がある。対してススキはどこにでも生え、オギの生えるようなところにも生えるので、河原でオギとススキが仲良く並んで生えているということもあるそうだ。
そこでハッ!と気づくのである。あの森繁久弥さんの先頭小唄で有名になった「己は 河原の枯れ芒 同じお前も枯れ芒」の一節である。あの「河原の枯れ芒」は、もしかするとオギのことではなかったのか? あれが河原じゃなくて野原だったら、文句なくススキだけど、河原だもんな、オギかススキかは半々の可能性があるんじゃないだろうか。こればっかりは野口雨情さんに聞くしかないけど、ただ本当にオギだったら、「己は 河原の枯れオギ 同じお前も枯れオギ」になっちゃって、エレジーというよりブギウギみたいになっちゃうから、あんまり深く追求しない方がいいのかも。「花の咲かない枯れ芒」も、本当は、花が咲いたあとに残されたのが枯れススキであって、花はちゃんと咲いているの!と言いたいところだけど、そんな理屈ばかりいって世間を狭くしたくないので、ハイ、真相は河原の藪の中ということにしときます。 
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