アメリカにもある荷主の「優越的地位の濫用」
先日請け負った荷物の指示書に「絶対遅れないようにしてください。もし指定日の時間をオーバーしたら再スケジュールは26日以上先になります」と書かれていました。
大手運送会社だったらヤードにドロップして別の荷物をもらい、後日改めて配達できますが、O/Oはトラック1台にトレーラ1台なので、荷物を降ろせないと、26日間なにもできない状態になるでしょう。……考えただけで震えがきます(笑)。
しかし、ここはアメリカ! けっこうアバウトな考えで荷物を請け負って、都合よくキャンセルする運送会社もありますので、実際は空き日があれば降ろせるけど、契約には厳しい警告を書いているのではないかと思っています。
最近では「一度ブッキングした荷物はキャンセル不可」や、やむを得ずキャンセルする場合、「ピックアップ予定の3日前から、ペナルティとして0%」などなど、会社やブローカーが荷主と契約するときのオプションがいろいろ選べるようになってきました。もちろん悪天候の場合の取り決めもあります。
しかし、追加料金が発生する場合、会社は当然ペナルティを減らしたいのでドライバーをプッシュします。そうした場合の行政処分などは、実際のところグレーです。日本はどうでしょうか?
命以上に大切な荷物はない
10月の中旬にコロラド州デンバーからワイオミング州ララミーという街を抜けて、ユタ州ソルトレイクシティーに配達する荷物を請け負ったことがありました。
夕方に積んで天気予報を見ると、夜から翌日の明け方までララミー峠周辺で「雪」の予報が出ています。夜間走行を避けるため太陽が昇る頃に出発しようと思い、コロラド州でオーバーナイトすることにしました。
翌朝5時に天気予報をチェックしたら、積雪&事故のため州間高速道路が閉鎖されていました。交通情報ではオープンまで約4時間かかるとのことだったので、しばらくそのまま待機して、午前8時頃に出発しました。下道の道路は多少凍っていましたが、タイミングよくハイウェイがオープンして、時間通りに配達を完了!
特に冬の間は、常に天気予報や道路状況をネットで確認することが大事です。そうすれば積雪の中で動けなくなるような状況を事前に回避できるでしょう。
でも、予知できない災害もあります。アメリカで多いのは竜巻、落雷、山火事、砂嵐、突風、洪水、土砂崩れなどなど。そんな緊急事態に遭遇した場合に一番大事なのは、とにかく冷静になり、第一に身の安全を考えることですね。命以上に大切な荷物はありません!
コメント
コメントの使い方