ビンボー運ちゃん青春記 第四部 下請けは哀しからずや篇

ビンボー運ちゃん青春記 第四部 下請けは哀しからずや篇

手積み、手降ろしの恐怖

僕自身は大型車を運転したことはないが、仕事が暇だったときに助手としてついていったことはある。ガミさん(М運輸でイッチャン偉い運転手)の助手として、千葉県茂原市にあるジュース、清涼飲料水の工場に行ったのである。
この工場はもともとはある大手清涼飲料水メーカーの工場だったらしいのだが、不況のためか何かでそのメーカーだけではなく、そのメーカーだけではなく、ジュースや清涼飲料水の原液を持って行けば、どのメーカーの製品でもビン詰め、あるいは缶詰めしてくれるようにシステムを変更して、操業を続けているということだった。かなり大きな工場で、各飲料水メーカーの大型車が、ひっきりなしにでき上がった製品を運び出していた。ガミさんと僕は、とある専属の運送会社の下請けで、そのメーカーの製品を引き取り、メーカーの配送センターに届けるためにその工場に行ったのである。
夏の真っ盛り(飲料水の需要が増える時期だからこそ、下請けが必要になったわけである)だった。ガミさんは一週間ほど前からこの下請け仕事をしていたのだが、「こんなのが続いたら死んじまうよ」と毎日ブチブチ言っていた。ガミさんの場合、ブチブチ言うのは毎度のことなので、それほど気にしていなかったが、行って作業を手伝ってみて、「これはブチブチ言いたくなるな」と思った。ここの仕事は、手積みなのである。
大型車一台分の荷物を手で積むというのがどれくらいの作業かというと、この工場の場合には、約1400ケースの缶ジュースを積むことだった。それを手積みしなければならない理由が振るっている。その工場で使っているパレット(製品を乗せておいてフォークリフトなどで運べるようにした荷台のようなもの)と、ガミさんが下請けで行っている運送会社の配送センターで使っているパレットの規格が違うという、ただそれだけの理由で、運転手は全員1000ケース以上の缶ジュースを、パレットからパレットへ移さなければならないのである。それも真夏の炎天下の太陽の下で! (山高一浩)

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