トラックの荷台製造を行なう架装メーカーがオーダーメイドでつくる「つくりボディ」の魅力に迫る。今回紹介するのは三重県松阪市に本社を置く松阪自動車工業が手掛けた「チップウイング車」を紹介するぞ!
文・写真/トラックマガジン「フルロード」編集部
※2025年12月10日発売「フルロード」VOL59より
1台でチップとパレット貨物に対応するチップウイング車
チップウイング車とは、木を細かく砕いた「木材チップ(発電用燃料や製紙原料となる)」を運ぶためのクルマ。ウイング車の構造も併せ持つため、一般のパレット貨物も運ぶことができるのが特徴である。
依頼主は、松阪市で運送業、倉庫業、チップ製造業を行なう協和運送。チップウイング車は、自社で製造したチップを製紙会社に運んだ後、帰り荷でパレット貨物を運ぶ業務に使われているという。
ちなみに同社のチップウイング車使用歴は長く、約45年前に松阪自動車工業と共同開発したのが始まり。基本構造はほとんど変えず、細部のアップデートを続けてきた。今回の車両はその最新型で、軽量化や作業性を改良したという。
軽さと強さを両立したこだわり満載の荷台
架装ベース車両はいすゞギガGVW25トン級CYJ系4軸低床8×4リアエアサスシャシーを採用。軽量化のため、縦根太はアルミ角パイプ製、横根太はヒノキ材とスチール角パイプのハイブリッド構造としている。
床も軽量なヒノキ材をメインで使うが、むき出しだとチップに含まれる水分などを吸収して腐食する恐れがあるため、上に亜鉛鉄板を重ねる二重構造を採用する。
前壁とリア門構をつなぐセンタービームで羽根を支えるという荷台構造は一般的なウイング車と共通。ただこのクルマは高比重のチップの積載に耐えられるよう、各部を補強しており、見た目とは裏腹に中身はウイング車よりもかなり丈夫な構造となる。
羽根はスチール角パイプ製の骨組みにアルミ製側面パネルを張り合わせたワンオフ品で、積載時にチップの重みで羽根が開こうとするのを防ぐためのワイヤーも装備。
羽根を開閉する油圧シリンダーは、重量級の羽根の開閉に耐えられるよう油圧機械メーカーに特注したものを採用。シリンダー搭載部にチップが残らないよう、搭載部の構造も工夫した。
車両寸法は全長11990mm×全幅2495mm×全高3750mm。荷台内寸は内法長9500mm×内法幅2350mm×内法高2600mm。最大積載量は12000kgだ。
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