2月26日から本日28日まで都内で開催中の「国際オートアフターマーケットEXPO2025」。自動車用ランプ大手の小糸製作所からは、近く発売予定のトラック用ランプ製品2機種が発表、さらに今年度内の商業化を予定しているという物流業界向け安全システムも発表されたので、まとめて紹介しよう。
文・写真/トラックマガジン「フルロード」編集部
流鏑馬2連タイプにスモークVerが登場
まずは同社の代名詞であるトラック用オールLEDリアコンビネーションランプから。2021年登場以来、ドライバーの支持を集めている「流鏑馬」シリーズに、新機種が追加となるようだ。
追加されるのは、2連タイプのスモークバージョン(シーケンシャルターン)。2022年に登場した2連タイプのデザインそのままに、レンズをスモーク化して雰囲気を一新した。発売は今年4月からの予定だ。
路面を照らす機能を持つサイドマーカーランプがリニューアル
お次はサイドマーカーランプ(側方灯)の新製品。2015年より発売されているロングセラーの「LEDマーカー&アンダーライト」が10年ぶりにモデルチェンジするという。
新型は、被視認性が高いワイドレンズ、路面を照射する白色アンダーライトという従来型の機能はそのままに、LEDバルブを変更して明るさをアップ。路面を照射する白色アンダーライトの明るさがアップしたことで、ドライバーの運転しやすさが大きく向上しそうだ。
発売時期は今年3月から。従来品は今年5月で販売終了となる。
LiDER技術を駆使した移動体検知システム「イルミエル」
小糸製作所は2018年から米CEPTON社とLiDER技術の研究を続けている。LiDERとは、レーザーを照射して物体との距離や形状を認識するセンサー技術のこと。この研究成果として開発されたのが移動体検知システム「イルミエル(ILLUMIERE)」だ。ブースでは、主に3つの活用方法を提案していた。
1つ目は「安全支援(事故防止)」で、広範囲で高精度な位置情報測定が可能なLiDERを活かし、物流施設内でのフォークリフトの作業エリアを監視。歩行者の侵入や、作業中のフォークリフトへの人や車両の接近を検知、警報を行なうもの。LiDERは暗所、逆光等にも強いことから、カメラより高い精度が期待できるという。
2つ目は「トラックバース管理」。イルミエルでバースの空き状況を監視し、信号機や案内表示と連動させることで、待機中のトラックを誘導するというもの。作業そのものを監視し、遅れをフォローするなどの活用方法も検討しているという。
3つ目は人流解析。街の人の流れをLiDERで監視し、人の流れが多い場所、少ない場所を分析。集めたデータは街の看板の置き場所などを決めるのに役立てられるという。なお、この人流解析技術は今年度内から商業化される予定とのこと。ほかの技術の進捗も含めて注目だ。
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