数年以内に日本にEVトラックを導入? 販売台数過去最高を記録したボルボ・トラックの将来ビジョンとは?

日本市場で数年以内にEVトラックを発売する可能性も

日本上陸も秒読み段階!? ボルボの大型電気トラックが韓国で販売開始
ボルボはアジアを含む40カ国でバッテリーEVトラックを6000台販売し、欧州でEVトラックの市場シェア40%を誇る。日本市場への導入も前向きな姿勢を示しており今後の展開に注目だ

 先述の通り今回の表彰セレモニーにはボルボ・トラックを率いるロジャー・アルム社長をはじめとする国内外のボルボ・トラック関係者も多数出席。セレモニー後にはメディアの質疑応答のための時間も設けられた。いくつかの興味深い質問があったが、ここでは日本市場へのEVトラックの導入に関するトピックを紹介しよう。

 ボルボ・トラックは2019年に中型車「FL」「FE」のEVモデルを発売。2020年に北米向け大型車「VNR」のEVモデルを発売し、2022年には主力大型車「FH」「FMX」「FM」のEVモデルを発売。現在アジアを含む40カ国でEVトラックを販売しており、累計販売台数は6000台に達する。

 バッテリーEVトラックにおけるボルボ・トラックの市場シェアは欧州で40%超、北米で30%にのぼり、最近はアジアでもEVトラックの販売が始まっている。となると気になるのが「日本で販売するのか?」「販売するならいつなのか?」という点だ。

 これについてボルボ・トラックインターナショナルの東南アジア日本地域のマネージングダイレクターのアンナ・エングブロム氏は「ボルボ・グループはアジア地域で社会的にCO2削減をコミットする会社を探しているが、その80%が日本にあり、日本はEVトラックに関してとてもいいマーケットだと思っている。ただ、日本での認証には時間がかかるため、数年先を目標に、EVトラックを走らせられればと思っている」とコメント。

 ただし「日本は充電のシステムがほとんどないため、ボルボのEVトラックを導入する最初期のユーザーは、自分たちで充電インフラを構築する必要がある」と指摘。なかなか導入ハードルは高そうだが、これに関しては「ボルボとして、業界として、日本政府も含めて進めたい。政府の補助金などの支援も期待したい」と述べている。

 日本市場では小型EVトラックの市販が相次ぐ一方、大型EVトラックはBEVが主流になるのかFCVが主流になるのか不透明な状況。日本で30年以上の歴史を持つボルボ・トラックが、国産メーカーに先んじて日本のEVトラックの第一歩を踏み出すこともあり得るか? 今後の動向に注目だ。

【画像ギャラリー】年間販売台数100台の偉業を達成!! ボルボ・トラック中国のキャリオン本社で行なわれた表彰セレモニーの様子をチェック!!(5枚)画像ギャラリー

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