トレイトンが自動運転のプラスAIと提携拡大! それでもトラックドライバーの仕事はなくならない!?

トレイトンが自動運転のプラスAIと提携拡大! それでもトラックドライバーの仕事はなくならない!?

 フォルクスワーゲングループの大型商用車部門・トレイトンが、トラック自動運転のプラスAIとのパートナーシップを拡大している。トレイトンがプラスAIに開発資金を拠出するほか、取締役も指名するなど関係を強化する。

 米国や欧州などグローバルに自動運転トラックの大規模商用化を加速するいっぽう、「トラックドライバーは将来にわたって必要」としており、トラックの自動運転は世界を少しだけ良くするものになるいう。

文/トラックマガジン「フルロード」編集部
写真/TRATON SE・SCANIA CV AB・International Motors, LLC

トレイトンとプラスAIがグローバルにパートナーシップを拡大

トレイトンが自動運転のプラスAIと提携拡大! それでもトラックドライバーの仕事はなくならない!?
トレイトングループとプラスAIはグローバルにパートナーシップを拡大する

 スカニア、MAN、インターナショナルなどを傘下に持ち世界有数の商用車グループとなっているトレイトン(フォルクスワーゲンの商用車部門)と、トラック向けにAIベースの仮想ドライバー(自動運転システム)を開発しているプラスAIは、高速道路での自動運転に対応するトラックソリューションの開発と大規模な商用展開に向けて、グローバルにパートナーシップを拡大すると発表した。

 この提携拡大に基づいてトレイトンはプラスAIに最大2500万ドルの開発資金を拠出し、トレイトン傘下の各ブランドの自動運転トラックに、プラスAIの「スーパードライブ」を工場で統合する。

 また、プラスAIの上場に伴い同社の取締役会にトレイトンとして代表者を指名するなど、資本・業務・経営の各面で連携を強化する。

 トレイトングループは2024年に高速道路での自動運転プラットフォームとしてプラスAIの仮想ドライバーを採用し、協業関係を構築した。以来、レベル4自動運転の実現に向けて多くのマイルストーンを達成してきたといい、特に北米市場ではインターナショナルがテキサス州で自動運転フリートの試験運用を開始するなど、大規模商用展開に向けて動き出している。

 プラスAIの共同創業者でCEOを務めるデイビッド・リウ氏は「トレイトンと協力し、大型トラックの自動運転技術を研究室から工場、そして運行の現場へと拡大してきました。私たちは欧州と米国で共通のレベル4ソフトウェアスタックを持っています。トレイトンの各ブランドへの統合は既に実証されています。無人での自動運転も検証しました。そして顧客による実証実験も既に実施しています。今回のパートナーシップ拡大によりこの勢いはさらに加速し、大規模な商用展開に向かっていくでしょう」と話している。

 なお、パートナーシップ拡大は正式合意前の拘束力のないもので、契約条件等は交渉中だという。

 そのコミットメントとしては、開発資金の拠出や取締役の指名のほか、マイルストーンに連動したワラント(新株予約権)をトレイトンが受け取ること、米国における商用サービスのためルートと運行設計領域(ODD=自動運転システムが作動する前提となる条件のこと)を共同で定義し、これをもとに欧州の主要市場にも基盤を拡大することなどが含まれている。

トラックドライバーの仕事はなくならない

トレイトンが自動運転のプラスAIと提携拡大! それでもトラックドライバーの仕事はなくならない!?
自動運転プロダクトなどを担当するブランク氏は「ドライバーは今後も必要」と話している

 いっぽう、トラックドライバーの立場から最も気になるのは「自動運転トラックが商用化されたら仕事を失うのか?」ということだろう。これに関連してトレイトンで「ハブツーハブ」プロダクトマネージャーを務めるダニエル・ブランク氏は、「ドライバーは今後も必要」だと話している。

(トレイトンは高速道路を使ったハブツーハブ=物流拠点間の自動運転を目指している)

 MANやスカニアを歴任し「社交家」を自認する同氏は、トレイトンで90名からなる自動運転チームを率いながら、先端技術と同じくらい「人間」という側面を重視している。

 ブランク氏がスカニアの自動運転部門であるオートノマス・ソリューションズに入った6年前、人員はわずか8名の部門だった。チームは10倍以上に拡大されプラスAIをパートナーに迎えるなど、メーカーが自動運転に大きな期待をかけるいっぽう、ブランク氏は技術的な議論をしている時でさえ、常に人間を意識していると話す。

「自動運転が実用化された将来も、トラックドライバーは必要です。彼らは仕事をして、夕方には家族が待つ家に帰り、自宅のベッドで眠ることができるようになります。

 今日でさえドライバー不足は深刻化しています。だからこそ、熟練した人材を適切な場所に配置し、活躍してもらうことが重要です。長期間にわたり家族と会えないような、過酷な労働は避けるべきです。

 自動運転が可能になれば、ドライバーが1日に15時間も運転する必要はなくなります。(労働時間の規制により)運転時間が9時間か、それとも9時間20分かを気にする必要がなくなります。ドライバーが時間に追われないなら、エネルギー消費を抑えるために少しだけゆっくり走ることもできます。

 トラックの自動運転は、道路交通と人間の生活をより安全で持続可能なものにし、世界を少しだけ良くするものです」。

【画像ギャラリー】トレイトンとプラスAIの自動運転トラック(6枚)画像ギャラリー

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