2種類のボディの使い分けは?
ベース車両は日野レンジャーGX系4×4総輪駆動シャシーを採用。目標スペックは中型免許で運転できるGVW11t未満で最大積載量4tを確保すること。搭載するボディはバン型と幌型の2種類が製作されている。
バン型ボディは後方支援用で、ボディ内には1チームぶんの8個のロッカーとデスクを標準装備。このほかエアテント、IHクッキングヒーター、リアカー、自転車、バルーン投光器、モバイルバッテリーなども常備される予定だ。
こだわった5mの荷台の長さは、荷台内にちょっとした空きスペースを生み出すためのもので、荒天時はこのスペースを使って事務作業などを行なうことを想定。ちょっとした事務所機能も持っているというわけだ。
常備予定のエアテントは重さ100kgあり、1人では積み降ろし困難のため後部にはテールゲートリフターを搭載。同装置を用いて荷物を詰め込んだカゴ台車の積み降ろしも行なえる。なお天井中央のハンガーレールと両側の収納ボックスは司工業のアイデア。側面ドアはスライド式だ。
いっぽう、もう1つの幌型ボディは洪水などの水害発生時に現地にゴムボートを運搬するためのもの。同消防組合が従来から保有している幌型トラックの後継機種という位置付けだ。
幌はアコーディオン式で、内部には8人乗りの大型ゴムボートを積載可能。やはりこちらも人力での積み降ろしが困難のため、荷台に各種装備品の積み降ろし用に小型クレーンを搭載。従来の車両にはなかったクレーンの搭載は、大幅な効率アップにつながりそうだ。
なおキャブバックのユニットには、ボディの脱着に必要なウインチのほか、両側に収納ボックス、ショルダー部にLED投光器などを標準装備。このほかリアオーバーハング部に両開きの収納ラックを搭載。長尺物などを収納可能だ。
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