トラックといえばビジネスユースなイメージが強いが、経済的なディーゼルエンジンを搭載し4ナンバーサイズに収まる「エルフミオ」は遊びグルマとしても最適だ。
そんなエルフミオの新しい価値を提案するため、いすゞ自動車と純正用品などを取り扱ういすゞA&Sは、先般幕張メッセで開催された「東京アウトドアショー2025」にアウトドアユースのカスタムトラックを出品した。
文・写真/トラックマガジン「フルロード」編集部
【画像ギャラリー】東京アウトドアショー2025に登場!! エルフミオベースのカスタムトラックをギャラリーでさらに見る(13枚)画像ギャラリー「東京アウトドアショー2025」でお披露目された3台のカスタム車
エルフミオは現行普通免許で運転することができる車両総重量3.5トン未満で、車体は全長4.7m×全幅1.7m、平ボディなら全高2mという小型貨物車(4ナンバー)枠内に収まるトラックだ。
コンパクトな車体で取り回しがよく、トルコン式ATによる高いドラバビリティ、ディーゼルがもたらす経済性、普通貨物車(1ナンバー)に比べ高速料金等が安くなるなど、ビジネスユースだけではなくさまざまなシーンでの活躍が見込まれている。
そうした中、いすゞ自動車は6月27日〜29日にかけて千葉・幕張メッセ国際展示場で開催された「東京アウトドアショー2025」に初出展。
いすゞA&Sが開発した「エルフミオ・クロスコンセプト」「エルフミオ・スペースキャブ特別仕様車」のコンセプト車両2台と、キャンピングカー「トラヴィオ・エクスペディションストライカー」を出品した。
アウドドアパーツの市販化も見据えたクロスコンセプト
エルフミオ・クロスコンセプトは、いすゞA&Sと軽トラックのカスタムで知られるハードカーゴジャパンとコラボしてアウトドア仕様にカスタムした車両で、平ボディの荷台にベースフレームを取り付け、道具箱や多数のサービスホールを備えるユーティリティサイドパネル、サイドオーニング(タープ)、水タンク一体式シャワーなどを装備。
またワークライト付きルーフラックや、フロント・リアのバンパーガード、サイドガード、マットフラップなどの装飾品が備わるほか、カーキ色の車体ベースカラーにバンパーやフェンダー部はザラザラした質感のラプター塗装を施し、ラギット感を演出した車両となっている。
同車は今年の「東京オートサロン2025」で展示されたものだが、今回のアウトドアショーでは、全高2mを若干オーバーしていたベースフレームの高さを2m以下になるように調整(荷台のルーフキャリアのレイアウトも変更)している。
これは、オートサロンでの反響が思った以上に大きく、いすゞA&Sでは荷台ベースフレームの販売を検討しているためで、実用性の高い4ナンバー枠内に収まるように変更したものだ。
なお、純正アクセサリーも数多く展開しているいすゞA&Sだが、これまではメッキパーツやイルミネーション類のパーツが中心。アウトドア系のカスタムパーツは販売したことはないそうで、ドレスアップの幅が広がる今後の展開が楽しみだ。
スペースキャブ特別仕様車
いっぽう今回新しく製作したエルフミオ・スペースキャブ特別仕様車は、エルフ/エルフミオに設定されるキャブバックスペースを300mm延長したスペースキャブをベースに、いすゞA&Sがアウトドアテイストにカスタムした車両だ。
スペースキャブは、荷台長はやや犠牲になるが運転席側で40度(助手席側は30度)のリクライニング角度を実現したキャブで、休憩などで快適にくつろぐことができるというもの。
同様のキャブは、軽トラックのスズキ「スーパーキャリイ」、ダイハツ「ハイゼットジャンボ」で採用されているが、小型トラックとしてはいすゞ車が初であり、オンラインストア「エルフミオストア」の受注ベースではスペースキャブのほうが通常のシングルキャブに比べて1.5倍上回っているという。
同車のカスタムパーツは、フロント・リアのバンパーガードやマットフラップなどアウトドアテイストのパーツはクロスコンセプトと共通だが、純正アクセサリーのフロントグリルガーニッシュやランプカバーセット、フード付きのルーフラックのほか、フロントバンパーまで同色のシルバーメタリックで塗られたボディカラーによって、クロスコンセプトと異なるスタイリッシュな印象を与えている。
また荷台部は、アオリの内面や床面に防錆性や耐久性の高いラプター塗装を施し、キャブ後方の鳥居部にはさまざまな用途で活用できるユーティリティパネルも設置されている。
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