10月31日から開幕する「ジャパンモビリティショー2025」、会場の東京ビックサイトでは、29日に報道公開が行なわれました。各社から展示された、世界初公開のトラック・バスはなんと14台! それらを含めてショー初公開の商用車を一挙に紹介します。もう実車を確かめるしかない……!!
文・写真/トラックマガジン「フルロード」編集部
三菱ふそうトラック・バス:最先端の水素技術をトラックに!
三菱ふそうは、コンセプトモデルとして大型燃料電池トラック「スーパーグレートH2FC」と大型水素エンジントラック「スーパーグレートH2IC」を世界初公開。特に前者はサブクール液体水素(sLH2)を国内初採用しています。ベースはいずれもダイムラーグループの水素技術ですが、日本の物流の主力である単車トラックとしてまとめるため、三菱ふそうが培ってきた技術が活かされています。そして、世界初公開はこれだけではなく、小型トラックの配送業務に革新をもたらす「COBODI(コボディ)」も見逃せません。
【コンセプトモデル】スーパーグレートH2FC
スーパーグレートFUベースのFCEV。80kgの液体水素を燃料とすることで、満タン航続距離1200kmとディーゼル車と同じ荷箱容積を両立する。マイナス253度という超低温で液化する水素の物性を活かし、水素充填スタンドで過冷却(サブクール水素・sLH2:マイナス253度よりわずかに低い温度)状態で補給、タンク内で一部気化した水素を冷やして再び液化することで、充填スタンドのガス回収装置を不要とし、スタンド設置コストの軽減を図っているのが重要なポイントだ。電子サイドミラーの撮像表示にニコンと共同開発中の最新3D投影技術を導入、平面ディスプレイから奥行きのある間接視界が得られるのも注目だ。
【コンセプトモデル】スーパーグレートH2IC
こちらはエンジンの燃料として水素を使う内燃機関(ICE)車のコンセプトである。ベースはスーパーグレートFUで、ディーゼルエンジン(15.6リッター直6のメルセデスベンツOM473)をオットーサイクル化した水素エンジンと、ディーゼル車と同一の12段AMTおよびドライブラインを搭載する。こちらは700気圧で圧縮した水素ガス(CHG)70kg相当を燃料とし、航続距離は約1000kmである。実は燃料貯蔵および供給系をsLH2用に換えても走行できる。
【コンセプトモデル】eキャンター×COBODI(コボディ)
多様な輸送ニーズに対応しながら、ドライバーの負担軽減、荷役時間の短縮、配送効率の向上、車両管理の生産性アップを狙ったコンセプト。コボディとは『Connected Load Body』に由来するネーミングで、荷物の積み下ろしの省力化とスマート化を追求した三菱ふそう独自開発の積載ラックと、バン型荷台の新しいあり方を提案している。これにAI配送計画システム「ワイズシステム」を連携させることしで、新しい物流ソリューションの創造を目指している。



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