1936年創業、1945年設立の北村製作所は、新潟市に本社を構える準大手の架装メーカーである。中小型を主体としたバン型トラックボディや各種特殊車両を得意としているが、通信機器収容の定置型シェルターなども手掛けており、営業品目は多彩だ。
北村製作所はユニークなクルマづくりでも知られ、ボタン一つで荷箱の高さが変えられる「リンボーバン」がその代表格だ。そんな北村製作所から軽バンの荷箱の高さが変えられる小口配送車が登場した。ウ~ム、どんなクルマなんだろう?
文/トラックマガジン「フルロード」編集部
写真/北村製作所
高く広い荷室が自慢の軽バンボデー
「軽バンボデー」と称するこの車両は、軽バンの上部に脱着可能なボックスを載せた軽トラックバンだ。
軽バン規格最大の室内高を確保しつつ、普通免許で運転でき、ボディは保冷性能を有する簡易断熱構造を採用しているため食品等の配送にも適している。室内高が高いので広い室内で荷役作業も楽にできる。
リヤの2枚観音扉は、工具を使用せずに簡単に分割できる特殊構造を開発した。上扉も連動して開閉できるため、乗り降りが楽に行なえる。なお、このリヤ扉の「特殊構造2枚観音扉」は特許出願中だ。
また、より多くの荷物を運べる「ボディフロント突き出し荷室」や乗り降りが容易に行なえる「リヤ引き出しステップ」、冷凍冷蔵車と同様のサンドイッチパネルを採用した「接着バン仕様」をはじめ、ラッシングレール(I+I/アルミ露出/フロント2段・サイド2段)、バックカメラなどのオプションも用意している。
仕様は、外板がフロント、サイド、ルーフ、リヤともカラーアルミ、内装もフロント、サイド、ルーフ、リヤともカラーアルミを採用。門構はスチール材である。床板は竹集成材で12mm厚。
車両寸法は長さ3395mm×幅1475mm×高さ約1980mmで、ボックス搭載時の高さは約2485mm。庫内寸法は長さ1810mm×幅1350mm×高さ1145mmで、ボックス搭載時の高さは約1700mmとなっている。
軽バン上部のボックスは、固定フックなどを解除して上に持ち上げて本体と分離する。これを手作業で行なう場合は4人以上、クレーンを使用する場合は2名以上で行なう必要がある。
ボックスを取り外した本体のルーフは幌掛けで対応。また、取り外したボックスは別途保管し、必要に応じて取り付けることができる。
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