■疲労軽減効果を実証。ユーザー/ドライバーからの期待の声
UDトラックスは今回、電子制御によるステアリングでどれだけ疲労軽減を図れるかについて、独自の実証実験を行なっている。実験では、脳波計測器を使い、運転時のストレスや運転に必要な集中力を調査。また、筋電計を使って運転時の筋活動量をUDAS搭載・非搭載車で比較した。
その結果、搭載車のほうが運転時のストレスが低く、また過度な集中力を必要とせずに操作できることがわかった。さらに搭載車では、腕の力をより楽にして操作が行なえ、特に駐車時や路面の凹凸が激しい道路を走行する場合は、筋力を使わずにハンドル操作ができることもわかった。
ちなみにUDトラックスが6月に物流企業の経営者とドライバー計400名を対象に実施した意識調査では、経営者の7割以上が「ドライバー不足」を実感しており、解決策として、労働時間の最適化や給与改善に次いで、「若年層ドライバーの採用強化」と「健康管理」をあげていた。
またドライバーの大半が性能の良い疲れにくいトラックの導入を希望しており、特に20~30代の若手ドライバーは全員が導入を希望していることがわかった。
このためUDトラックスでは、トラックの「走る・曲がる・止まる」という基本動作を、すでに採用している電子制御式トランスミッションのESCOTやディスクブレーキとともに、今回のUDASによって、走行性をこれまでよりさらに高いレベルに引き上げ、ドライバーの運転環境を大幅に向上し、疲労軽減と安全性に寄与したいとしている。