まったく新しい電子制御操舵システム「UDアクティブステアリング」を搭載した「クオン」を試す!

■なにしろ取り回しが非常に楽。UDASの効果を実感!

クオンの運転席周り。ホールド性の良いシート形状は、UDASと相まってドライバーの疲労軽減に貢献しそうだ
クオンの運転席周り。ホールド性の良いシート形状は、UDASと相まってドライバーの疲労軽減に貢献しそうだ

 UDASの発表会が行なわれた埼玉県上尾市のUDトラックス本社工場の「UDエクスペリエンスセンター」でクオンに試乗する機会を得た。

 敷地内にはスラローム、凹凸路、車庫入れのコースが設けられ、UDASがもたらす低速走行時の軽いステアリング操作、凹凸路面から受けるステアリングのキックバックの抑制、旋回時のステアリングの自然な戻りといった特徴を体験できるようになっている。

 試乗車に供されたのは長距離輸送で一般的な低床4軸(CG)のカーゴモデル。新しいクオンはシートも刷新され、黒を基調とした表皮に変更。なおかつ運転席側はベルトインシートを採用する。

 運転席に乗り込むと、バケットシートのようなラウンド型のシート形状とシートベルトが座席に内蔵されたことでホールド性が向上したように感じる。柔らかすぎず硬すぎずといったシートサスペンションも好印象だ。

 肝心のUDASの印象だが、従来のUD車はステアリングの取り回しが若干重めの印象だったが、UDAS搭載車では低速で操舵を行なうと明らかに軽くなったと感じる。発表会では指一本でハンドル操作を行なうデモンストレーションが披露されたほどだ。

 低速で大きく旋回しながらスラロームを走行してみると、その取り回しの良さがよくわかる。従来の大型トラックの感覚に慣れていると、逆に今までこうした運転の際にはけっこうな労力を使っていたのだと気づかされる。

 次に凹凸路を走行してみると、キャブは上下左右に揺さぶられるが、ステアリングはほとんど動かない不思議な感覚がもたらされる。

ゴム板を並べてつくった凸凹路でUDASの効果を試す
ゴム板を並べてつくった凸凹路でUDASの効果を試す
キャブが上下左右に揺れても、ステアリングはほとんどブレず、車両はまっすぐに進む
キャブが上下左右に揺れても、ステアリングはほとんどブレず、車両はまっすぐに進む

 UDASはステアリングアングルセンサー、車速センサーや、ヨーレートセンサーなどを用い、車両の状況を把握して油圧パワーステアリングギアボックス上部に搭載されたモーター、ECUで自動補正制御が行なわれる。わだちや横風発生時でもこうしたステアリング自動補正技術の効果が生かされる。

 最後に車庫入れで旋回時のステアリングの戻りを試してみた。乗用車ではステアリングを切って手を離すとタイヤからもたらされる復元力によって自然とステアリングはニュートラル位置に戻ると思うが、トラックは復元力が起きにくい構造になっている。

 このため従来のトラックは運転手がハンドルを戻す必要があったが、UDASでは復元力がモーターで再現されているのだ。

 車庫入れでは車庫に対し直角に車両を停め、ステアリングを目一杯切って後退。その途中で手を離すとステアリングがスルスルとニュートラル方向へ回り始める。最後はおつりが出て(回りすぎて)手動でハンドルを戻したものの、乗用車感覚で車庫入れができるのは非常に新鮮な感じだ。

車庫入れを模した試乗の1コマ。バックの途中で手を離すと……
車庫入れを模した試乗の1コマ。バックの途中で手を離すと……
ステアリングがスルスルとニュートラル方向に回り始める
ステアリングがスルスルとニュートラル方向に回り始める

 個人的にはもう少し戻りの速度が早くてもいいように感じたが、そこは慣れの部分も大きいだろう。

 ちなみに、UDASはボルボトラックスのボルボダイナミックステアリング(VDS)とステアリングユニットそのものは共用だが、クオンは日本の道路事情に合わせてチューニングされているという。

 ステアリングの戻りはVDSより遅く、ステアリングの重さも低速時には軽すぎず、高速時には重すぎずといった設定になっているとのこと。

次ページは : ■疲労軽減効果を実証。ユーザー/ドライバーからの期待の声

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