被災地に出向いたトラックドライバーのリアルな実感! 語り継がれるべき東日本大震災の物流の教訓

経済活動から寄付を

 原発事故の収束は非常にむずかしい問題だ。誰かがやればうまく行く、という問題ではない。しかし、原子力賠償に関してはやりようがある。

 福島県の住民は何の罪もなく、東京の人が使う電気のために被害を被った。もっと、関東の人間が真剣に援助を考えるべきである。

 高速道路の中型車以上無料は8月末で終了するが、最低でも1年は続けるべきだ。ただし、完全無料でなくともよい。たとえば、東北の高速道路を国が1年間借り切って、通行料は国が全額前払いする。利用者は通常料金の2割を支払い、全額を寄付金とする案はどうか。

 利用する側も寄付と思えば全然惜しくない。ヤマト運輸は「宅急便1個につき10円を被災地に寄付する」と発表した。

 値上げではなく、全額ヤマトの負担だ。前年並みの個数なら130億円近くの寄付額になる。増税や電気料金値上げにはアレルギーがあるにしても、企業の寄付活動なら好感をもって受け入れられる。

 物流にしろ、娯楽にしろ、世の中の経済活動から少しずつを困っている人に還元する。そういう社会になることを願ってやまない。
(本文中の事例や役職等は2011年7月当時)

【画像ギャラリー】東日本大震災から12年。物流の視点から垣間見た震災当時の混乱と復興への道筋(11枚)画像ギャラリー

最新号

ナニワの海コンお姉さんが赤裸々に描く問題作!! 君知るや女子の気苦労

ナニワの海コンお姉さんが赤裸々に描く問題作!! 君知るや女子の気苦労

ナニワの海コンお姉さんを自称するゆでさん。今では 同じ海コン仲間の男性ドライバーと、時には丁々発止と渡り合い、時には和気あいあいと語り合う立派な海コンドライバーに……。そんなゆでさんにも人知れず嘆かざるを得ない女子の気苦労がありました。