トラッカーのための「道草」知っと講座

トラッカーのための「道草」知っと講座
次から次へと花が100日も咲いている「ムクゲ」
タチアオイをご紹介した時にも書いたが、アオイ科の植物は、ハイビスカス、ムクゲ、フヨウ、タチアオイ、オクラ、ワタ、ケナフなど有名どころがずらりと並んでおり、花がみなよく似ていることからもアオイ科の仲間であることが分かると思う。「ムクゲ」は、中国・インド原産とされるアオイ科の落葉低木である。
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直射日光が当たるときは、花もお椀のようにやや閉じ加減のムクゲ
実は、私の中では「ムクゲ」と「フヨウ」の区別がきっちりついておらず、木立ちっぽいのが「ムクゲ」、なんか草っぽいのが「フヨウ」という、非常にアバウトかつ不確かな類別をしていたのだが、今回の「道草」を機にちゃんと調べてみました、調べて分かりました、でも、そんな話は要らないですよね、不要ですよね、フヨウだけに……(え~、寒いおやじギャグでクールダウンに貢献させていただきました)。
要するに、フヨウの方が背が低くって花も葉っぱも大きくて、ホオズキ状のつぼみが目立つという特徴があると思うのだが、さらにいえば、花の中心から雌しべが雄しべより先に突き出て5つに分かれて曲がっているのがフヨウ(ムクゲは多くは1本のまま)、葉っぱの形が大きくて切れ込みが深くないのがフヨウ、小さくてギザギザの切れ込みが深いのがムクゲといったところだろうか。
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ムクゲの花 花柱にご注目
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こちらはフヨウの花 先端の雌しべが分かれています
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大きくて切れ込みの浅いフヨウの葉 
能書きが長くなってしまったが、「ムクゲ」の花は、派手さはないものの、やっぱり夏に欠かせない花だと思うし、この花が咲いているとホッとするところがある。八重もあるし、花色もいろいろあるが、やはり白地に赤の芯の一重のムクゲの花が一番趣きがあるように思う。ムクゲは、一つの花は一日花であるものの(諸説あり)、花期が長く、次から次へと秋まで咲き続けるところから庭木として好まれている。
よく知られているようにムクゲは韓国の国花で、それは、咲いてすぐ散る花ではなく、一度咲いたら長く咲き続けるムクゲ(ムグンファというそうです)が持つ根気と生命力が、韓民族の歴史中の苦難と逆境の時に乗り越えてきた強靭な精神力と国家の発展と繁栄、そして不滅を象徴しているからだという。日本の通念上の国花は、パッと咲いてパッと散る桜だが、こういうところにも国民性の違いが出ているようで興味深い。韓国ではムクゲは古くから愛され続けてきた花なのである。
蛇足ながら、「ムクゲの花が咲きました」は、ハングルでいうと「ム グン ファ ッコ ッチ ピ オッ スム ニ ダ」というそうで、これは日本の「ダルマさんが転んだ」と同じように子供たちの遊びで使われているんだとか。少し前に反日映画として話題になった韓国映画の「ムクゲの花が咲きました」は、韓国が北朝鮮と手を組んで日本を核攻撃するというベストセラー小説を映画化したものだが、戦後66年、もう日韓の争いごとは、サッカーの日韓戦だけにしたいものだというのは、やはり桜の国の人間の言い分なんでしょうかね。 (キャップ)
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