飴玉にそっくりな実がなる「ヤマモモ」
「ヤマモモ」は街路樹や公園木に意外と多く植えられている。似たような木が多いので、ふだんはヤマモモと気づかないことも多いが、今の季節、雌株はザラメのついた赤く丸い飴玉に似た実をつけるので、「あっ、ヤマモモだ」とすぐに分かるはず。ヤマモモの実は、緑色からだんだん濃い紅色に変化していくのだが、変化の途中、色とりどりの実が房になっている様は、「ヤマモモの宝石箱や~!」と評したいほどきれいである。
ヤマモモの実は傷みやすいので全国的には流通していないが、高知など四国地方などではヤマモモは高級なフルーツとして、その地位はなかなか高い。一度頂いたことがあるが、栽培しているヤマモモなので、実は大きく、味も甘酸っぱく申し分ない。しかし、どういうわけか関東の人はヤマモモに馴染みが薄いらしく、ほとんど食べることをしない。実が熟して路上に落ち、踏まれて路面が赤紫に染まっているのを見ると、「汚い」と思うより「もったいない」と思うべきなのだ。ちょっと癖のある味だが、街路樹や公園木でも実は十分に美味しいので、是非食べてみて欲しい。
木の高さは10~20メートル。日本や中国原産のヤマモモ目ヤマモモ科の常緑樹で、桃(バラ科)とは全く別種。
樹皮は象の肌のような灰白色。
葉っぱはこんな感じ。長楕円形で密生している。
ヤマモモの実が熟して落ち始めたら、すぐにコウモリ傘を持って駆けつけるべし。サカをカササにして、じゃなかった、カサを逆さにして枝からぶら下げ、梢をゆすってやれば、ボトボトボトボト大量の実がゲット出来るはず。これを生で食べるもよし、ジャムにして食べるもよし、しかし、一度トライして欲しいのが果実酒である。梅などに比べて酸味が少なく、その分レモンなどを加えた方がずっと美味しくなるのだが、ヤマモモ酒の真髄はむしろ色にあるといっても過言ではなく、ルビー色のヤマモモ酒は、やっぱり「お酒の宝石箱や~!」と言いたいくらいきれいなのである。 (キャップ)