危険からの脱却

危険からの脱却

トラックドライバーが遭遇する事故というと、誰しも交通事故を思い浮かべると思う。確かに死亡事故の約6割が交通事故によるもので依然として高率だが、実は、休業4日以上の死傷災害を作業の種類別に見ると、「運行作業」の事故は12.2%で、一番多いのは「人力荷役作業」時の事故なんだそうだ。これが60.7%を占めており、「荷役機械運転作業」時の事故の6.1%を加えると、約67%が荷役作業時の事故になるという。ちなみに事故例を見ると、「墜落・転落」が全体の32.1%を占めており、「転倒」の10.2%を加えると40%以上に達する。そんなことから全ト協も安全な荷役の啓蒙に努めているわけで、ここにあげた数字も以前、全ト協が作成した「改訂版 荷役作業安全マニュアル」を参考にしている。ここでは「テールゲート上のロールボックスが倒れ下敷きとなる」「建材を積み込み中、荷台から転落」「倉庫で荷を取り出し中に荷の下敷きとなり負傷」「トラックを誘導中、接触防止用ポールとトラックの間に挟まれる」といった事故例があげられており、その発生状況、原因・問題点、災害防止対策が述べられている。

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そう言えば、ここに掲載している写真のモデルは、「フルロード」第2号の「素顔の自叙伝」に登場していただいたyukiさんなのだが、実は彼女も2年ほど前、現場で転んで左肘を骨折したそうだ。しっかり者のyukiさんでさえ、思わぬアクシデントに見舞われるのである。

ただ、一番の問題は、いくら安全な荷役作業のマニュアルがあっても、トラックドライバーの多くが、マニュアル通りに出来ないほど時間に追いまくられていることで、「もっと余裕を持って仕事がしたい」と願っていることだ。平成17年度の貨物取扱事業の労災保険の収納率(労災保険に加入して保険料を納めている割合)は、全業種でワーストワンの88.3%、収支率(収納された保険金総額に対する給付金総額の割合)は108%だという。トラックドライバーが依然として危険な職業であることが如実に分かる数字だが、早くそこから脱却しないと、トラックドライバー不足はますます深刻になるばかりである。

多くのトラックドライバーにとって年末は1年で一番忙しい時期である。交通事故もそうだが、どうか作業中にケガなどしないよう、皆さん今一度気を引き締めていきましょう、もういくつ寝るとお正月なんですから! (キャップ)

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