トラッカーのための「道草」知っと講座
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コラム
今がモテキの「キンモクセイ」
ふだんは、ほとんど見向きもされない、本当に地味な存在なのに、ある時期だけモテモテになる植物がある。キンモクセイはその代表格だ。
キンモクセイは、モクセイ科モクセイ属の中国原産の常緑小高木樹で、庭木や垣根などごくポピュラーに植えられているが、これといった特徴のない見かけのため、一年のうち350日くらいは誰もキンモクセイのことなど気にもかけないのである。それがこの時期、いきなりモテモテになるのは、オレンジ色の小さな無数の花を咲かせ、甘い芳香を放つからだ。
特に今年は、キンモクセイの花付きがいいようで、改めてキンモクセイってこんなに多く植えられていたんだと実感するほど、街にはキンモクセイの花が溢れている。どこからともなく漂う甘い香りに、ふと見れば、よその庭の片隅にキンモクセイの花が咲きこぼれている、まさに秋の散歩の醍醐味である。深緑の葉に小さなオレンジ色の花の配色が好ましい。
キンモクセイは「金木犀」と書くが、金があれば銀もある。ギンモクセイ=銀木犀は、花が白いほかはキンモクセイと非常によく似ており、それもそのはず、キンモクセイはもともとギンモクセイの変種なんだとか。また、キンモクセイの生まれ故郷の中国では、キンモクセイの花は「桂花」と呼ばれて珍重されている。中でもワイン仕立ての「桂花陳酒」は有名で、中国土産としてよく頂くのだが、香りはいいけれどちょっと甘過ぎます。
このほかキンモクセイの香りは、ご存じのようにトイレの芳香剤に用いられており、それだけ身近な香りなのだ。そういえば、最近ツムラのバスクリンに「秋風薫る金木犀の香り」という製品が数量限定で発売されたのだが、この入浴剤、我が家では「風呂に入るとトイレの香りがする」と不評でありました。
昨夜の雨のいたずら……、でも、これも風情があると思います
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