涼やかに咲く「アガパンサス」
本人たちのせいではないが、ヒマワリやらマリーゴールドやらは、夏場に咲く花としてはどうにも暑っ苦しくていけない。やはり今どき咲く花は、涼やかなブルー系の花色が好まれるようで、このアガパンサスも今では至るところで見られる人気の植栽である。白色もあるが、やはりアガパンサスはこのブルーの花色が一番ポピュラーだ。
アガパンサスは南アフリカ原産の多年草で、ユリ科に属するとされているが、いやネギ科である、違う違うヒガンバナ科である、いやいや和名のムラサキクンシラン科に則ってアガパンサス科とするのが正しいと、いろいろかまびすしく議論されているらしい。しかし、本人はそんなことにはまったく無頓着で、それが証拠にアガパンサスは今日も涼しい顔をして咲いているのである。
アガパンサスは、アガパンツスと呼ばれることもあるそうだが、それが転じて赤パンツスとなり、巣鴨の地蔵通りでお婆ちゃん向けに販売され人気商品になっている、というのは真っ赤な嘘である。ちなみにアガパンサスの名前の由来は、ギリシア語のアガベ(愛)とアンサス(花)からきており、「愛の花」という意味なんだとか。夏場なんだから、ベタベタくっついている恋人たちは見るからに暑っ苦しい。この愛の花=アガパンサスのように、クールに涼やかに愛の花を咲かせて欲しいものである、余計なお世話だけど……。 (キャップ)