大型車の車輪脱落事故を未然に防ごう!! 意外と知られていないホイールの注意点

アルミホイールとスタッドボルトの関係

 またこのホイールの厚みに関してもう一つ。

 トラック・バス用ホイールも、当然ですがアルミホイールは存在します。スチールに比べ高価ではありますが、見た目の美しさと軽量化の両方の観点から装着率も高いと思いますが、元々スチールホイール装着車両にアルミホイールを装着する場合はスタッドボルトの交換をお願いいたします。

 これは、たとえば大型のスタンダードホイール7.50×22.5でみますと、スチールホイールの板厚は13ミリ。いっぽうアルミホイールの板厚は同じサイズで22ミリ。9ミリもスチールホイールに比べアルミホイールは厚くなります。

 そこで問題になるのがスタッドボルトの長さです。ISO車両になりスタッドボルトが長めの車両がありますが、多くはスチールホイール装着車なら短めのスタッドボルトを装着しております。

 スチールホイールの厚みでボルトの突き出し量がわずかだったり、ほぼナットから突き出していない場合は、そのスタッドボルトでアルミホイールを装着するのは危険です。

 車両によってはまったくボルトがホイール座面から突き出さず、ナットすら噛まない車両も存在します。

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スチールホイール用のボルトにスチールホイール、アルミホイールを装着した場合のボルト突き出し量の違い。車両メーカーによってはまったくナットが噛まないこともあります。必ずロングボルトに交換を……

 仮にわずかながらでもナットが噛んで規定トルクで締め上げたとしても、ボルトの折損の確率が高くなり大変危険ですので、スチールホイール装着車にアルミホイールをそのまま装着するのは絶対にやめて頂きたい。

 相談される場合はスタッドボルト打ち替えの作業も含まれると思いますので修理工場、ディーラー等をお奨めいたします。

 最後の数字は最大荷重。単位はkg。これは現行規格品には刻印されていると思います。7.50×22.5の最大荷重は3450kgで、これは275/80R22.5と同じ負荷能力で単輪の3450kgと同じですね。

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