ZF、ドイツで新電子制御安全支援装置「EMA」を初披露 

ZF、ドイツで新電子制御安全支援装置「EMA」を初披露 
自動車関連部品メーカー大手のZF(本社=フリードリヒスハーフェン/ドイツ)は6月29日、ドイツ中西部アーヘン市近郊にある自動車試験場で同社の商用車向け最新技術を一堂に集めて披露するイベントを開催。同会場でブレーキ・トランスミッション関連機器大手のワブコ(本社=ブリュッセル/ベルギー)と共同開発したトラック向けの新電子制御安全支援装置「EMA」(エヴァーシブ・マヌーバー・アシスト)が発表されました。
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この機構は衝突被害軽減ブレーキの回避能力を高めるもので、同ブレーキを使用しても追突が避けられない状態に陥った場合に障害物の回避行動をアシストします。具体的にはドライバーが右か左にステアリングを僅かに切って回避の意思を示すと、EBS(電子制御ブレーキシステム)と協調制御された自動ステアリングによってその方向へレーンチェンジを行ないます。セミトラクタの各輪とトレーラのブレーキを独立して制御し車体のヨーモーメント(重心位置を上から串刺しにした軸を中心とする回転力)をコントロールするEBSにZF製の電動・油圧ステアリングシステム「ReAX」による自動制御を組み合わせることにより、滑りやすい路面でも作動中のセミトレーラは安定した姿勢に保たれる仕組み。回避する方向を決めるのは周囲の状況を把握しているドライバーの役目ですが、そこからは車両が自動運転で安全を確保します。会場でのデモンストレーションでは何度やっても同じように確実に作動するのが印象的でした。
このイベントは9月にドイツ・ハノーファーで開催されるIAA国際商用車ショーのプレビュー的な内容で、これ以外にも自動運転関連やハイブリッドシステムなど最新技術が盛りだくさん。詳細は次号のフルロードで紹介させて頂きます。(多賀まりお)

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