4トン平ボディドライバー ユミさんの「あしたに駈けろ!」
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寄稿・連載
一期一会 その5
男性はどんどん細い山道を軽快に進む
車線もないような山道
対向車とスライドするのも大変だ
大型車が来たらどうしょう…そんなことを考えながら置いていかれまいと必死で後を追う
どこをどう抜けたのかわからない
山を越え国道に出ると目の前は海だった
「え? なんで海!? ここは何処?」
私にはそれが一体何処なのかさっぱりわからなかった
海沿いの国道をしばらく走ると男性は右にウィンカーをたき 小さな食堂の駐車場に車をとめた
私もそれに続く
「いらっしゃい、あら今日は娘さんと一緒?」
男性はニコニしながら注文する
「刺身定食ね!姉ちゃんも刺身でいいか? ここの刺身定食旨いぞ」
「は、はい…」
刺身は大好きだし断る理由もない
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