トラックドライバーの誇り その65
水屋の運賃について少しふれておきます。「トラックドライバーの誇り その62」で4トン車の水屋の運賃を示しましたが、大型車の場合は、その2万円前後のアップだと思っていただいたら結構です。
水屋も多少の地域性はありますが、その違いを私が全て知っているという訳ではありません。大まかに関東と関西を取り上げて説明すると、関西の水屋は時価相場で関東は固定相場と説明すると合っているかもしれません。
関西では、その日の仕事量により水屋同士の駆け引きがあり、大阪から東京までいくらと決まっているわけではないのです。もちろん、大体の相場はあります。4トン車で5~6万円の間です。その中での上下と言えば間違いないでしょう。
方や関東は、東京大阪間で4万円前後が相場です。良くても4万5000円くらいです。
関東の水屋経由の仕事では、この固定運賃があるために、実は何社の水屋が間に介入しても、実際に走る運送会社が受け取る金額は決まっています。元請けから2社目で実際に走る運送会社に仕事が回った場合でも、5社、6社と経由しても全く同じなのです。
当然、その間に水屋が多く介在すればするほど、水屋のピンハネが少なくなります。
関西も、実際に走る運送会社にそれだけの運賃が回るかと言えば、それもそうではありません。水屋同士は駆け引きで運賃がアップしても、実際に走る会社には微々たる金額の恩恵があるだけです。
もちろん、大阪から茨城県などのように、少し距離が出るとその分上乗せはあります。その逆も然りです。
日本の運送業の仕組みは、現在のところ水屋抜きでは考えられない現状が、この運賃ピンハネシステムによって維持されていると言っても、過言ではありません。
だからこそ、未だに電話一本で仕事をすることを理想としている経営者は多数います。しかし、それがこの業界を潰す原因だということに気が付いてないのです。
そろそろ、この一連のブログも終わりに近づきました。
次回をもって最終回とします。
トラさんのブログ「長距離運転手の叫びと嘆き」
http://www.geocities.jp/boketora_1119/
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