元ベテラン運転手 トラさんの「泣いてたまるか」No.55
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寄稿・連載
トラックドライバーの誇り その53
今までの話の経過から外れますが、私の本音の本音を語ります。
私がこの一連のブログのタイトルを「トラックドライバーの誇り」としたのは、当然ながらそれなりの理由があってのことです。
幼い子供に将来の夢を訊ねると、多くの子供が「トラックの運転手さん」と、答えます。動く物が大好きな子供にとっては、大きなトラックを運転することは、カッコいいと感じるのでしょう。
しかしながら、成長した青年がそのような夢を持ち続けているかといえば、そんなことはありません。子供の夢から大きく外れてしまうのが、「トラックの運転手さん」なのです。
なぜでしょうか? 次第に現実が見えてくるからです。トラックの運転手なんて、落ちこぼれがするもの等、さまざまな悪評が支配的になります。そして、目の当たりにする一部ドライバーの無謀な運転や、マナーの欠片も感じさせないドライバーが、大きなトラックだからこそ目立ち、悪評を倍加させています。
トラックドライバーの事故が多いと誤解されているのは、マスコミ報道だけではありません。そのような一部のドライバーがそれを煽っているのです。
「トラックの運転手なんて、ガラが悪い」、また「頭が悪い、バカだ」、多くの人達がそう思っています。私は職業を訊ねられた時、相手によっては躊躇する気持ちが働くことがありました。私自身、職業に対する偏見はありませんが、多くの方々は違います。その現実は、多くのドライバーが経験済みでしょう。
そのような現実に、トラックドライバーの誇りを持てるでしょうか。否、持てるはずはありません。いくらトラックの事故が少ないといっても、3K職業の代表みたいなものです。もちろん、事故率の低さなんて、一般国民の方では誰も知りません。
長くなりそうなので、次に譲ります。
トラさんのブログ「長距離運転手の叫びと嘆き」
http://www.geocities.jp/boketora_1119/
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