自動物流道路の立ち位置
今回の実証実験は、技術的にはさほど難易度が高くなかったので全体的にスムーズに執り行なわれたが、ただ自動物流道路のプロジェクトを俯瞰してみると、まだまだ道は険しいように感じられる。
まず自動物流道路の輸送手段だが、現在は比較的小さい車輪付きのコンテナが自動で搬送されるイメージが一般的だが、この輸送手段の最終形態がまだ煮詰められておらず、それによってプロジェクト自体が紆余曲折する可能性もあるように感じられる。
また、そもそも新たに専用の物流道路をつくることのプラスマイナスの検証ももっとシビアに行なわなければならないだろう。物流崩壊が目前に迫っているという切迫感はわかるが、それでも国家的なプロジェクトであるから、国民のコンセンサスは大事だと思う。
ちなみに自動物流道路は国交省の道路局が主導しており、不動産業界や建設業界の大手がこぞって参画している。しかしトラックメーカーなどの参加は今のところないようだ。
いっぽう国交省の物流・自動車局が主導するのが自動運転トラックである。自動運転トラックも自動物流道路も当面のところ幹線輸送をターゲットにしており、その意味では目的がバッティングしている。
当日の国交省道路局の説明によると、自動物流道路は小口多頻度化している輸送をターゲットにしており、パレット1枚~2枚の荷物に重きを置くので、大口の荷物を運ぶトラックとは棲み分けができるとのことだ。果たしてどうだろうか。
いずれにしても、自動物流道路も自動運転トラックもこれからますます開発が急ピッチで進むことだろう。願わくば技術開発に突っ走るだけではなく、時には自らの立ち位置を俯瞰的に眺めて、他のプロジェクトと手を結ぶ必要もあるのではないだろうか。自動物流道路と自動運転トラックが有機的につながれば、未来の物流の可能性はさらに広がるように思う。
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