ディーゼルよりさらになめらかで静かなEV
エルフEVの試乗車は、GVW5トン、最大積載量1700kg、ロングボディ、フルフラットロー、ドライバン、高電圧バッテリー3パックの「ZAB-NLR48AM-HE6LAYC-EV」。荷台は空荷だった。
EVというと、転がり出しから最大トルクをドバっと発揮して、猛然と加速するイメージがあるが、エルフEVはその点かなりジェントルなEVで、例えるならISIM搭載のディーゼル車をさらになめらかで静かにしたような走りを見せる。
その狙いを電動パワートレインの開発スタッフに聞くと「意図的にディーゼル車に近い走りを指向した」とのことで、モーターの出力特性もそのよに制御しているという。
この「ディーゼル車に近い走り」は、EVならではの補助ブレーキである回生ブレーキにも表れており、その減速度は最大でも0.15G近くとしている。積載時の小型ディーゼルトラックの排気ブレーキによる減速度は0.1G前後と言われるが、それとほぼ同等か、やや強いあたりである。
これはドライバーがエルフEVをディーゼル車と同じように運転しても、違和感のない減速度とすることで、荷崩れのリスクを発生させないようにするためなのだという。同じ理由で、いわゆる「ワンペダル」的な運転モードも存在しない。
乗り心地は、空荷にも関わらず積載状態と勘違いするほど良好だった。これは高電圧バッテリーとモーターをホイールベース間においているため、あまりノーズヘビー感がないためだろう。
キャブオーバー型トラックは空車時に「リアが跳ねる」とよく言われるが、EVはこんなところにもメリットがあるのかもしれない。
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